1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555173
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Research Institution | Yamanashi University |
Principal Investigator |
中村 文雄 山梨大学, 工学部, 教授 (60077203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 酉作 オルガノ株式会社, 地球環境部, 部長(研究職)
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Keywords | 硝酸性窒素 / 電気分解 / 電解還元 / 廃水処理 / 塩素イオンの再生利用 / 交換樹脂再生廃液 |
Research Abstract |
1、研究目的 本研究では、硝酸性窒素濃度が高い地下水及びイオン交換再生廃液に対して化学的及び電気的還元処理を行い、硝酸を含有する水の無害化と、塩素ガスを回収利用することを目的とした。 2、9年度の研究成果の概要 平成9年度では、(1)負荷電流と電解効率との関係、(2)電解時間と電解効率との関係、(3)電解過程におけるエネルギー損失の推定等について検討したが、その結果を要約すると以下の通りとなる。 (1)硝酸性窒素の還元(減少)率は負荷電流値にほぼ比例しており、4〜6A、90分の電解過程で70〜80%の硝酸還元が行われた。一方、亜硝酸性窒素は1A以下の低負荷電流時にのみ生成され、アンモニア性窒素は負荷電流が高くなるほど多く生成された。 (2)ここで、4〜6A、120分の電解過程では硝酸性窒素の約80%が還元されるにしても、窒素成分含量としては、約50%が電解槽に残留し約50%が主としてN_2ガスとして系外に去った事になる。したがって、硝酸性窒素の電解還元処理においては、亜硝酸及びアンモニヤ性窒素の生成を如何に抑制・低下させるかが重要なポイントであると考えられる。 (3)電気エネルギーの全てが電気分解に使用されず、温度上昇という形で電力量の損失が生じている。特に、高負荷電流での電解開始後間もなくは、全消費電力量の約60%近くが電解液の温度上昇に使用されていることが認められた。 (4)電力量を増加させるほど硝酸性窒素は還元されるが、単位電力量あたりの硝酸還元量の観点からは、40〜60Wh近傍での電解処理が望ましいと考えられた。
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