1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
花田 禎一 京都大学, 総合人間学部, 教授 (50111935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田部 勢津久 京都大学, 総合人間学部, 助手 (20222119)
山本 直一 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (70027704)
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Keywords | 熱膨張 / 薄膜 / レーザー干渉計 / 熱膨張測定装置 / 干渉縞 / セラミックス / 基板 |
Research Abstract |
セラミックス薄膜は、絶縁体や耐摩耗用コーティング材料として、また光りディスク用薄膜として多方面で利用されている。しかしこの場合、これら薄膜材料と基板材料との付着力に大きく影響を及ぼす両材料間の熱膨張マッチングが重要な問題となるため、薄膜の熱膨張の測定が緊急かつ重要な課題となっている。そこで申請者らは手に入れるのが困難な単独薄膜ではなく、基板に付着した状態の薄膜の熱膨張を得るために膜付き基板の加熱時の反りを求める方法を採用し、その測定装置の構築を行うことを目的に、本年度は基板の微小な反りを測定解析できる干渉計と干渉縞解析装置を購入した。ガラス基板試料を用いて機器の操作法の習得と測定技術の向上をはかるとともに、測定精度に関与する因子の探索を行い、試料基板の平滑度や平行度さらには基板裏面からの干渉の除去などが測定精度の向上には極めて重要であることを明らかにした。この問題を解決するには基板材料の選択や基板裏面に摺りなどを施すことが必要であろう。また、基板の微小な反りを求めるために、レーザ干渉計で測定した干渉縞を干渉縞解析装置で解析したデータをコンピュータに出力し、コンピュータ上で基板の曲率半径を計算する必要がある。このために、コンピュータへのデータとりこみ、データをもとにした基板の反りを求めるプログラムを各々作成し、その有効性について検討した。さらに、プログラムの作成と並行して、測定窓を有した試料加熱用電気炉の製作についての検討も行った。干渉計が当初の想定より炉の加熱により生じる干渉計と炉との間の空気の擾乱やわずかな振動にも極めて敏感であるために、いかに振動を少なくして空気の擾乱を防ぐかが炉については重要な課題であることがわかった。
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