1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555208
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本間 基文 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 元 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40250716)
籠谷 登志夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40005343)
杉本 諭 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10171175)
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Keywords | 着磁特性 / 焼結磁石 / Nd_2Fe_<14>B / 逆磁区 / 磁壁 / 保磁力 / 残留磁束密度 / 最大エネルギー積 |
Research Abstract |
目的 Nd-Fe-B系焼結磁石は、保磁力、残留磁束密度が高く、最大エネルギー積が最も高い主要な永久磁石材料である。しかし、着磁によって90%以上の特性を得るには1.2MA/m以上の高磁界が必要であり、高磁界の印加が困難な小型多極磁石の着磁には、低磁界での着磁が要求されている。本研究は着磁特性に及ぼす焼結組織(Nd_2Fe_<14>B磁性粒子の配向、非磁性相の量)および着磁温度の影響を検討してきた。これまでの結果より、着磁特性の向上には、非磁性相量が低く、磁性粒子の配向性の高い焼結磁石とする必要がある。また、着磁特性を低下させる主たる要因は、磁性相粒子界面に作用する局所的反磁界にあると考えられる。局所的反磁界が作用する粒子では、外部磁界によって磁壁が消滅し難ので、高い保磁力が得られないと考えられる。本年度は、反磁界の発生源は磁性相の自発磁化であることに着目して、自発磁化が低下する高温での着磁を試みた。 方法 Nd_2Fe_<14>B磁性相粉末と焼結助剤となるNd-rich相粉末との粉末混合法によって、Nd_2Fe_<14>B粒子の配向性が高い焼結磁石を作製して、キュリー点(585K)以下の各温度から磁界中で冷却して、着磁特性を検討した。 結果 550K以上の温度から磁界中冷却することによって、高温着磁の効果が発生し、0.4MA/mの磁界で、室温着磁の6倍の磁気特性が得られる。これは高温で自発磁化に連動する局所的反磁界が着磁磁界よりも低下することを示している。局所的反磁界は着磁特性のみならず保磁力を低下させるので、一層の低減が必要である。
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Research Products
(1 results)