1995 Fiscal Year Annual Research Report
電子論を用いた新材料の評価と開発のためのコンピュータソフトウェアーの構築
Project/Area Number |
07555213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
足立 裕彦 京都大学, 工学研究科, 教授 (60029105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩川 正二 日本電気, STAROFFICE応用技術部, 課長
早藤 貴範 ソニー, 超LSI研究所, 部長
芦田 善郎 コベルコ科研, 分析解析研究室, 部長
田中 功 京都大学, 工学研究科, 助手 (70183861)
河合 潤 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60191996)
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Keywords | DV-X_α法 / 電子論 / 材料設計 / 量子化学 |
Research Abstract |
金属、セラミックスなどの物質の電子状態の第一原理による計算をDV-X_α法を中心にして行い、計算結果から直接にエネルギーに準位、電子密度分布、化学結合状態などをグラフィック化し、価電子状態の理解に役立たせた。それと同時に分光スペクトルのピーク強度の第一原理計算を行い、計算結果からただちに理論スペクトルをグラフィック化し、実験スペクトルを再現することによりその正確な解析に役立たせ、材料評価のみならず,新材料の設計や開発に有効なソフトウェアーを構築した。 電子状態の計算にはDV-X_α法を中心にして行った。DV-X_α法は研究代表者(足立)らが開発した方法であり、金属、半導体、イオン結晶などすべての物質の電子状態計算に用いることが出来る。現在ワークステーション上で簡単な入力データにより電子状態計算が実行できるが,これを材料設計に供するべく系統的に行う目的で,材料電子状態計算システムを購入し,大規模計算を実行した. 合金や半導体などの材料開発には、現在理論面から実際に研究開発を行っている民間企業の研究者(ソニーLSI研究所;早藤貴範、コベルコ科研;芦田喜郎)が参加し、ソフト開発の立案を行った。材料強度や機能の特性評価を具体的に行うため、物質が変わったときの価電子レベルや結合状態などの変化を、計算結果から直ちに視覚化して迅速に的確に解析できるきょうにした。また光電子分光(ESCA)や蛍光X線分光などの電子遷移スペクトルの計算を行い、理論スペクトルを計算後直ちに実験スペクトルに重ね合わせて比較できるようにした.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] I. Tanaka: "Calculation of Electron Energy Loss Near Edge Structures Using a Model Chuster of MgO" Solid State Coum.93. 553-556 (1995)
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[Publications] 河合 潤: "X線スペクトルの形状変化とその分子軌道法による解釈" 分析化学. 44. 251-259 (1995)
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[Publications] I. Tanaka: "Near Edge X-ray Absorption Fine Structures of crystalline silicn dioxides" Pbyo. Rev. B.52. 11733-11739 (1995)