1995 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界相吸着による芳香族異性体混合物の分離手法の開発
Project/Area Number |
07555237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒井 康彦 九州大学, 工学部, 教授 (50005435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田尾 徹 九州大学, 工学部, 助手 (90212901)
岩井 芳夫 九州大学, 工学部, 助教授 (80176528)
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Keywords | 超臨界相吸着 / 吸着分離 / 芳香族異性体 / ゼオライト / 二酸化炭素 |
Research Abstract |
まず、半回分式流通法に基づく測定装置を用いて単一溶質系(超臨界二酸化炭素+2,6-DMNおよび超臨界二酸化炭素+2,7-DMN系)の超臨界相吸着実験を行い、DMN異性体の置換基の位置の違いによる吸着挙動の差異を検討した。また、これまでの研究成果と比較することにより、単一溶質系と混合溶質系(超臨界二酸化炭素+2,6-DMN+2,7-DMN系)の吸着挙動の差異を検討した。その結果、(1)単一溶質系吸着では2,6-DMNより2,7-DMNのほうが吸着量が多く破過時間は遅い、(2)2,6-および2,7-DMNにおいて混合溶質系より単一溶質系のほうが吸着量が多く破過時間は遅いことが示された。さらに、吸着装置の最適設計には吸着平衡等の吸着特性の基礎データが必要となるため、信頼性の高いデータの蓄積が可能である超臨界相吸着平衡測定装置の設計・製作を行った。当初に計画した測定装置は、半回分式流通法に基づく固定層吸着装置であったが、その後の検討により循環法に基づく固定層吸着装置のほうが信頼できるデータが得られることが判明したため、測定法に改良を加えた。今後は製作した装置を用いて、単一溶質系および混合溶質系の吸着平衡を温度・圧力・吸着剤の種類等を変化させて系統的に測定することが必要である。これらの系統的知見を基礎とすることにより、超臨界相吸着分離による難分離系混合物に対する分離手法の開発が可能になるものと考えられる。
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