1996 Fiscal Year Annual Research Report
蓄熱粒子循環型ドラフトチューブ付噴流層石炭直接ガス化水素製造装置の開発
Project/Area Number |
07555241
|
Section | 試験 |
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
幡手 泰雄 鹿児島大学, 工学部, 教授 (00038051)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 和憲 京セラ(株), 総合研究所, 所長
岩永 和博 日曹エンジニアリング(株), 主任研究員
伊地知 和也 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60041555)
吉澤 秀和 鹿児島大学, 工学部, 助手 (20244262)
上村 芳三 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60160222)
|
Keywords | 石炭ガス化 / スケールアップ / セラミック粒子 / 水素製造 / 熱媒体 |
Research Abstract |
石炭から水素を比較的低温、常圧で効率よく製造する装置の開発を目的とし、ドラフトチューブ付噴流層型石炭ガス化装置を考案、製作した。そして、これまでの実証試験により、約800℃の低温、常圧下で、ほぼ100%の炭素転化率を保持しつつ、3時間にわたる安定運転を達成し、50%以上の水素を含む生成ガスを得た。これらの結果から、我々が考案したガス化装置の実用性が実証されるとともに、さらなる装置性能の向上のための研究課題が明らかになった。 本研究ではベンチスケール実験装置のデータをもとに問題点の解決、およびスケールアップ(石炭処理能力2kg-coal/h)や測定機器の増設等による装置性能の向上を目的として、新たな実験装置を設計、製作を行った。設計においては、新装置のスケールアップにおいては、旧装置と同様のガス化部への石炭粒子の滞留時間の達成を目的とした。また、ベンチスケール実験装置での問題点の解決策として燃焼ガス排出側サイクロンの粒子戻り口に、L字バルブを設置し、粒子の閉塞により、アニュラス部への燃焼ガスの漏れを防ぐ方法を考案し、新装置に設置可能とした。さらに、今回製作した新装置では、温度・圧力測定点の増設、圧力制御装置の設置等を行い、幅広い実験内容に対応出来るようになった。 新装置を用いた研究として、コールドモデル実験による基礎研究を行った。実験は循環粒子として、セラミック粒子、ガラスビーズをもちい、粒子循環速度に及ぼす各種操作因子の影響を調べた。この結果から粒子循環速度へのチューブ間距離、循環用空気流量の依存性を明らかにした。 今後は、基礎研究の結果を基に、ホットモデル実験条件の選定を行い、より実用に近い実験データ収集のための実証試験を予定している。
|
-
[Publications] 伊地知和也: "低温・常圧での石炭ガス化技術" 燃料及燃焼. 62. 653-659 (1995)
-
[Publications] 三原久正: "ドラフトチューブ付き噴流層における粒子とガス流の挙動に関する研究" 鹿児島大学工学部研究報告. 37. 71-75 (1995)
-
[Publications] 幡手泰雄: "ドラフトチューブ付噴流層ガス化装置による石炭ガス化" 化学工学論文集. 22巻5号. 1180-1184 (1996)