1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
若林 勝彦 九州大学, 工学部, 教授 (20220832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 静香 九州大学, 工学部, 教務員 (90260710)
岸田 昌浩 九州大学, 工学部, 助手 (60243903)
長田 秀夫 九州大学, 工学部, 助手 (70221463)
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Keywords | 接触燃焼分解 / CFC-115 / CFC-12 / Pt |
Research Abstract |
当研究ではフロンを炭化水素と共に触媒を用いて燃焼分解する方法(接触燃焼分解法)を実用化するための基礎研究を行っており、本年度ではWO_3/Al_2O_3-ZrO_2触媒の実用性について検討を行い、以下に示すような結果を得た。 【WO_3/Al_2O_3-ZrO_2系触媒の組成比に対するCFC-115燃焼分解の反応特性】 組成比の異なるAl_2O_3-ZrO_2担体を調製し(Al_2O_3/ZrO_2=0〜4)、これら担体を用いてCFC-115の接触燃焼分解を行い、CFC-115転化率の比較を行った。その結果、Al_2O_3-ZrO_2=0.5〜4の間では組成比によるCFC-115転化率の違いが認められなかった。つぎに、アルミナージルコニア比一定のAl_2O_3-ZrO_2担体にWO_3担持量を変えた触媒を調製し(担持率0〜0.5mmol/g)、同様の検討を行ったが、担持率0.2mmol/g以上ではCFC-115転化率はほぼ一定であり、WO_3担持量に対する依存性は認められなかった。 【WO_3/Al_2O_3-ZrO_2触媒の各種特定フロンへの適用性】 CFC-12,-114,-115を対象に接触燃焼分解反応を行い、反応温度と触媒活性の相関を調べた。100%フロンが転化する温度はCFC-12では450℃、CFC-114では550℃、CFC-115では650℃であった。これはγ-Al_2O_3を用いた時に比べて50〜100℃ほど低温側へシフトし、WO_3/Al_2O_3-ZrO_2触媒はCFC-115以外のフロンにも優れた触媒活性を示すことがわかった。ただし、反応温度が低くなるにつれて活性の経時変化が認めらた。このとき反応後の触媒に炭化水素の不完全燃焼により生じるコ-クの付着が認められ、これが経時変化を引き起こす要因であると推測された。従って、低い反応温度条件下で安定した触媒活性を得るには触媒の炭化水素に対する燃焼性を高める必要がある。 【接触燃焼分解反応の低温化】 先の考察を踏まえ、CFC-12を対象フロンとして反応温度の異なる低温化を検討した。方法としてはWO_3/Al_2O_3-ZrO_2触媒に炭化水素燃焼を促すような各種の金属を担持し、接触燃焼分解を行い、その反応特性を調べた。その結果、検討した中ではPtが最も高い金属担持効果を示した。
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