1996 Fiscal Year Annual Research Report
新型電極及び材料開発によるリン酸型燃料電池の長寿命・高性能化実証試験
Project/Area Number |
07555269
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Research Institution | Yamanashi University |
Principal Investigator |
渡辺 政廣 山梨大学, 工学部, 教授 (00020412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 範明 田中貴金属工業(株), 技術開発センター, 研究員
鶴見 和則 田中貴金属工業(株), 技術開発センター, プロジェクトリーダー
五十嵐 寛 山梨大学, 工学部, 助手 (40242044)
内田 裕之 山梨大学, 工学部, 助教授 (20127434)
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Keywords | フッ素化ポリエチレン / リン酸型燃料電池寿命 / ガス拡散電極 / 電極の濡れ |
Research Abstract |
リン酸型燃料電池の実用化の最大の課題は、電極触媒層のリン酸電解液の濡れによる特性低下を抑制し、長寿命化を実現することである。昨年度、触媒層のガスネットワーク材料として、カーボンブラック(CB)の全表面に、10nm厚のポリエチレン(PE)を被覆したPE/CBを作り、これをフッ素化してTefron(PTFE)と同様の分子構造、強撥水性を有する新規材料(FPE/CB)を開発し、これをやはり新規提案の「機能分離型電極触媒層」に適用した。そして、触媒層組成と電極の初期諸特性を評価してきた。本年度は、加速寿命評価法の確立と、それを適用した触媒層組成の異なる電極の寿命特性を、通常の電極との比較において評価し、以下の成果を得た。 (1)CB担持合金触媒(Pt/CB)/ガスネットワーク材料(FPE/CB)/バインダー材(PTFE)の混合比を変えた場合、PTFE比を固定すると、それぞれに最大特性を示す一定の(Pt/CB)/(FPE/CB)のあることを見出した。 (2)最適組成での新構想電極では、触媒利用率が通常電極の3割以上高く、かつ電極初期特性が高いことが分かった。。 (3)加速寿命評価のための自動実験装置を作成し、併せてその手法を確立した。 (4)上記最適組成の新構想電極は、初期的には通常電極より優れた性能を示すものの、数千時間相当の試験サイクルで関係が逆転する。しかし、(FPE/CB)の割合を、この最適組成より増加させることで、通常電極よりも電極特性も高く、寿命特性も優れる電極の作成が可能なことを明らかにできた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Masahiro WATANABE: "Electrochemical Evaluation of Fill-Level with Electrolyte in Gas Diffusion Electrodes at Phosphoric Acid Fuel Cells" DENKI KAGAKU. 64,No.6. 460-461 (1996)
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[Publications] Noriaki HARA: "An Advanced Gas-Diffusion Electrode for High Performance Phosphoric Acid Fuel Cells" Journal of Electroanalytical Chemistry. 413. 81-88 (1996)
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[Publications] Takashi KITAI: "Evaluation of the Performance Degradation at PAFC Effect of Electrolyte Fill-Level on Electrode Performance" '96 Fuel Cell Seminar. 234-237 (1996)
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[Publications] Masahiro WATANABE: "Experimental Analysis of Elemental Factors Controlling the Life PAFCs" '96 Fuel Cell Seminar. 772-775 (1996)