1996 Fiscal Year Annual Research Report
C_<60>ポリマーを用いた新しい自発光素子の開発
Project/Area Number |
07555296
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Research Institution | TOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
宮田 清蔵 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (90015066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白嵜 友之 カシオ計算機(株), 青梅事業所, 主任研究員
山田 裕康 カシオ計算機(株), 青梅事業所, 主任研究員
渡邊 敏行 東京農工大学, 工学部, 助手 (10210923)
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Keywords | エレクトロルミネッセンス / フラーレン / C60 / 高分子 / 電子輸送材料 / 共蒸着 |
Research Abstract |
エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、透明電極上に発光材料を塗布し、その表面に蒸着などにより金属電極を作製した後、両面の電極に電圧を印加すれば素子自体が可視光を発光する。EL素子の発光は電極から注入された電子とホールの結合によって形成するエキシトンが蛍光分子を励起することに起因する。従つて発光効率を向上させるためには電極から材料への電子やホールの注入効率を高くすることが重要である。しかし実際は電子を受け入れやすく、かつ高い電子輸送機能を有する材料がなかったために十分な効率を得ることができなかった。我々はC60に注目し、これを高分子にドープしたところ非常に高い電子輸送能を有することを見出した。本研究では、今までにない高い電子輸送機能を有するC60高分子を合成し、これを透明電極板上で薄膜化した後に、マグネシウムを蒸着して電極とする新しいタイプの長寿命自発光素子の開発を目的とする。 本研究によって以下の知見が得られた。 1.ジアルキルフマレートの側鎖にC60を導入した新しい高分子を合成した。 2.合成したC60高分子について溶媒種および蒸発速度を制御して、薄膜を形成した。薄膜のモルフォロジーをトンネル顕微鏡や電子顕微鏡を用いて明らかにした。 3.薄膜の酸化還元電位を電気化学測定により評価し、その仕事関数を推定し、C60高分子が電子輸送層として有効に機能することを確認した。 4.C60高分子膜上にアルミニウムキノリノール錯体とマグネシウムを共蒸着により作製すると、強固な電子注入(マグネシウム)電極が作製できた。この電極はC60高分子より剥離しにくいので、素子寿命が数千時間と従来の10倍以上伸びた。 C60高分子膜上に銀鏡反応を利用して陰電極を作製することに成功した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] X.T.TaO: "Synthesis and Characterization of Poly (aril ether chalcone)s for Second Harmenic Generation" Chem.Mater.8. 1236-1332 (1996)
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[Publications] 宮田清蔵: "21世紀に挑戦する高分子材料-光機能性材料研究の最近の動向-" 合成樹脂. 42. 9-14 (1996)
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[Publications] T.Watanabe: "Novel Fabrication Techniques of Electroluminescent and Photoluminescent Devices" Organic Electroluminescent Devices. 1. 459-482 (1997)
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[Publications] X.T.TaO: "Metal Complex Polymer for Second Harmonic Generation and Electroluminescent Applications" Appl.Phys. Lett.(in press). (1997)