1995 Fiscal Year Annual Research Report
3000G/cm超高磁場勾配パルスNMR検出器の開発と高分子凝集系への応用
Project/Area Number |
07555297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
野瀬 卓平 東京工業大学, 工学部高分子工学科, 教授 (20016405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 敬一郎 日本電子(株), 研究開発部, 主任研究員
池田 武義 日本電子(株), 分析機器サービス部, 専門次長研究員
猪股 克弘 東京工業大学, 工学部, 助手 (80232578)
安藤 勲 東京工業大学, 工学部, 教授 (20016637)
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Keywords | パルス磁場勾配スピンエコー / NMR / 拡散 / 高分子凝集系 |
Research Abstract |
パルス磁場勾配スピンエコー法による拡散係数の測定は、一定の技術確立は成されたものの十分な高分子系への応用は行われていない。その最大の原因は、高分子に特徴的な遅い拡散の測定ができないことにある。本研究は、これは解決するために高い磁場勾配を印加できる検出器(プローブ)を開発し、高分子凝集系におけるNMR測定の守備範囲を質的に拡大しようとするものである。本年度の主眼は超高磁場勾配スピンエコープローブの作製にある。高い磁場勾配パルスを得るときの障害は「うず巻磁場」による残留磁場である。当初、これを逆パルス磁場を用いて発生させ打ち消すことにより解決しようとしたが結局最も確実な解決方法は、試料サイズ(直径)を小さくすることであるとの結論に達し、この考えでプローブの作製を行った。すなわち、磁場勾配発生のコイルの直径を5mm以下、試料ガラス管の直径を2-3mmとした。その結果、2000G/cm程度の磁場勾配による拡散係数の測定が可能となった。十分な性能検査の測定はこれからであり、その結果に基づき装置の一部の修正と性能の向上が考えられる。 なお、8年度に行なう予定の実験の準備として、PFG-NMR実験と組み合わせて行なう、相互拡散係数測定のための動的光散乱の光検出部の改善を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 野瀬 卓平: "高分子液・液界面の界面張力に及ぼすジブロック共重合体の添加効果" 高分子学会予稿集. 44. 2132 (1995)
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[Publications] T.Nose: "Interfacial Tension of a Demixed A/B Polymer Blend with A-B Diblock Copolymer near the Critical Point" Macromol. Symp.(1996)