1995 Fiscal Year Annual Research Report
過渡的粘度測定法の開発と高分子液晶系電気粘性流体の高性能化
Project/Area Number |
07555298
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
土井 正男 名古屋大学, 工学部, 教授 (70087104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 樹弘 英弘精機株式会社, 研究員
井上 昭夫 旭化成工業株式会社, 研究員
長屋 智之 名古屋大学, 工学部, 助手 (00228058)
折原 宏 名古屋大学, 工学部, 助教授 (30177307)
石橋 善弘 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023052)
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Keywords | 電気粘性効果 / 高分子液晶 / レオロジー |
Research Abstract |
液晶系のER流体は、電場印加後もニュートン流体的であり、分散系のER流体とは異なる特性を示すので、ER効果発現の機構は分散系とは異なるものと考えられている。しかし、そのER効果発現の機構は解明されていない。本研究においては、ER流体のダイナミクスの研究を可能とする過渡的粘度測定法を確立して、高分子液晶系のER効果の発現機構の解明を目指して研究を行ってきた。 当初高分子液晶における電気粘性効果の研究を低分子液晶との類推から行ってきた.しかし,本研究により我々が研究している系が分散系でも均質系でもない新しい範疇に入る系であることがわかった.我々の用いた系は液晶性シリコーンとジメチルシリコーンを混合させた系である.現在までの研究の結果,電場印加により10倍以上の粘性変化が見られ,液晶性シリコーンとジメチルシリコーンは相溶せず,二相分離の混合状態にあることがわかった.また,顕微鏡観察により,ジメチルシリコーン内に球状に分散していた液晶性シリコーンが電場下で電場方向に細長く伸び,繋がった構造ができることがわかっている. これらの結果から,我々は粘性が高い液晶性シリコーンが電場により繋がることがER効果発現の起源であるというモデルを提案している.なお,液晶性シリコーンを伸ばす駆動力は,液晶性シリコーンとジメチルシリコーンの誘電率または導電率の差に起因するマックスウェルの応力と思われる。
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[Publications] Yuichi Yamane,Yukio Kaneda and Masao Doi: "The effect of rodlike particles in semi-dilute suspensions under shear flow" J.Phys.Soc.Japan. 64. 3265-3274 (1995)
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[Publications] K.Obayashi,H.Orihara and Y.Ishibashi: "Nonlinear Dielectric Spectroscopy of the Goldstone Mode in an Antiferroelectric Liquid Crystal" J.Phys.Soc.Japan. 64. 3188-3191 (1995)
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[Publications] H.Orihara and Y.Ishibashi: "Electro-Optic Effect and Third-Order Nonlinear Dielectric Response in Antiferroelectric Liquid Crystal" J.Phys.Soc.Japan. 64. 3773-3784 (1995)
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[Publications] Y.Hidaka,Y.Miyazaki,T.Nagaya,H.Orihara and Y.Ishibashi: "Dynamics of One Dimensional Periodic Pattern Formation on the Electro-Hydrodynamic Convection of a Nematic Liquid Crystal" J.Phys.Soc.Japan. 65. 64-69 (1996)
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[Publications] Masao Doi: "Introducctin to Polymer Physics" Oxford University Press, 120 (1995)