航空機積層複合材構造の実時間・遠隔損傷拡大抑制システム

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07555301
• Section: 試験
• Research Institution: Tohoku University
• Principal Investigator: 関根 英樹 東北大学, 工学部, 教授 (20005359)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 胡 寧 東北大学, 工学部, 助手 (60250685) ; 神谷 庄司 東北大学, 工学部, 講師 (00204628) ; 福永 久雄 東北大学, 工学部, 教授 (50134664)
• Keywords: 積層複合材構造 / 損傷 / 同定 / マイクロメカニックス / 数値シミュレーション / 圧電セラミックス / 損傷拡大抑制システム

Research Abstract

衝撃荷重あるいは疲労荷重を受ける航空機積層複合材構造について、実時間損傷同定システム、損傷拡大および残留強度の予測システム、アクティブ損傷拡大抑制システムからな総合的システムを開発するために次の三つのテーマについて研究を実施した。
1. システム同定手法と数理計画法による最適化手法を用いて、積層複合材構造の変位・ひずみの計測による実時間損傷同定システムを構築した。さらに、積層複合材構造の変位・ひずみの動的応用を用いて、外力履歴を同定するシステムの検討を開始し、実時間損傷同定システムの高精度化を図った。
2. 積層複合材構造の最も単純なモデルである3層積層複合材を対象とした損傷拡大の予測研究の研究成果を踏まえ、より一般的なCFRP積層複合材構造について損傷拡大および残留強度を検討し、損傷拡大および残留強度の予測システムを一部完成させた。
3. 圧電アクチュエータとしてチタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックスを用いた損傷拡大抑制システムの単純なモデルをさらに高度化し、理論的・実験的観点から検討して応力集中緩和機能を確認した。

Research Products

• [Publications] 神谷庄司: "クロスプライ積層板における面外負荷に伴う層間はく離形成過程の数値解析" 日本機械学会論文集(A編). 62・593. 18-25 (1996)
• [Publications] 佐々木貴徳: "圧電アクチュエータを用いたアダプティブ有孔板の最適応力集中緩和" 日本機械学会論文集(A編). 62・594. 458-465 (1996)
• [Publications] H. Fukunaga: "Stiffness Identification of Symmetrically Laminated Plates Using Bending Deflection" Materials Science Research International. 2・2. 93-98 (1996)
• [Publications] 佐々木貴徳: "圧電アクチュエータを用いたアダプティブ有孔板の応力集中緩和機能に関する実験的検証" 日本機械学会論文集(A編). 62・603. 2573-2579 (1996)
• [Publications] H. Sekine: "Dynamic Response Analysis of Composite Laminates with Multiple Delaminations Subject to Impact Load" 第21回複合材料シンポジウム講演要旨集. 79-80 (1996)
• [Publications] 佐藤正喜: "曲げ・ねじりカップリングを有する単純支持対称積層板の基本固有振動数・圧縮座屈荷重の簡易評価" 日本機械学会論文集(A編). 63・605. 110-116 (1997)