1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555309
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
角 洋一 横浜国立大学, 工学部, 教授 (80107367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井山 向史 横浜国立大学, 工学部, 助手 (90013698)
川村 恭巳 横浜国立大学, 工学部, 講師 (50262407)
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Keywords | き裂群 / 伝播形態 / 複合材 / 有限要素自動分割 |
Research Abstract |
本研究では、実際の材料の微視的空間配置をモデル化した弾性特性および強度特性の異なる領域の集合体を計算機上に定義し、その巨視的な弾性特性だけでなく微視き裂の伝播・合体による破壊のシミュレーションも行える有限要素法プログラムを開発している。この種のシミュレーションには有限要素メッシュの自動生成が必須であり、修正4分木法、ベービング法など各種の自動要素生成手法についても研究を行っている。本年度の研究実績は以下の通りである。 (1)不規則形状におけるき裂解析のための有限要素モデル自動生成手法について修正4分木法およびベービング法のプログラムを作成し、その適用性を検討した。本研究は角、川村が担当し、計算には本補助金で購入したWSを利用した。 (2)不均質材料の内部に存在するき裂群の相互干渉を伴う伝播形態分析理論を構築するとともに、この理論モデルを修正4分木法による有限要素自動分割プログラムに組み込んだき裂群解析システムを作成した。 (3)不均質材料の一例として、繊維強化複合材料の2次元モデルについて、ファイバーエンド・クラックの伝播挙動を解析するとともに、このき裂がさらに進展して他のファイバーに接近する場合の挙動を解析し、これらのき裂が安定成長する可能性のあることを示した。 (4)き裂が開口あるいは剛な介在物に接近する場合の挙動も解析し、き裂伝播経路と応力拡大係数の関係を明らかにした。さらに、複合材中の複数のき裂の相互干渉を伴う伝播形態についても本システムで解析可能であることを示した。
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