1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
姫野 洋司 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高松 健一郎 大阪府立大学, 工学部, 助手 (10081390)
田原 裕介 大阪府立大学, 工学部, 助手 (10264805)
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Keywords | 計算流体力学 / 複雑乱流 / 船体抵抗 / 形状最適化 / 内点法 / 船体形状 / 粘性抵抗 |
Research Abstract |
計算流体力学は現在船体周りの流れや抵抗の推定に応用され,船体形状の改良に実用化されようとしている.工学的観点からみた次のステップは,この計算流体力学を逆問題,すなわち,最適形状設計に応用することである.したがって本研究の目的は最適形状設計のための基盤整備,すなわち,形状の数式表現,流場解析,感度解析,最適化手法を3次元船体形状に応用する方法を開発することにある. 平成7年度は上記目的に沿って研究を実施した.すなわち,2次元問題で開発された,船体断面の数式表現,流場解析,感度解析,最適化過程のそれぞれを3次元船体形状に適用するように拡張し,既存の標準船型に適用するべく,計算コードの改良を試みた.作業は順調に推移し,試計算としてタンカー船型の標準船型である,SR196船型に対して粘性抵抗を最小化するという目的のもとに,船尾の形状最適化を実施した.形状変更関数には,Bスプライン関数を用い,流場予測にはレイノルズ平均ナビエ・ストークス方程式と0方程式乱流モデルを基本とした計算コードを用い,最適化手法には内点法の一つであるアフィン変換法を用いた.得られた形状は,母船形に対して船尾をV型にするというものであって,これは従来の経験工学的手法から見ても妥当であった.また,この結果の妥当性を回流水槽での抵抗試験により確認した. 平成8年度においては,この手法を,多目的最適化問題に拡張することによって,さらに実用化を目指す予定である.
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[Publications] 濱崎準一: "非線形計画法による船型最適化の試み(第2報)-造波抵抗最小化を目指したフレーム形状の改良-" 関西造船協会誌. 224. 13-19 (1995)
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[Publications] 牧野功治: "2次元粘性流場における逆問題の数値解法" 日本造船学会論文集. 177. 123-129 (1995)
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[Publications] 村上光功: "渦放出パネル法による物体表面上の非定常圧力分布の推定" 関西造船協会誌. 223. 21-27 (1995)
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[Publications] 濱崎準一: "非線形計画法による船型最適化の試み(第1報)-造波抵抗最小化を目指した排水量分布の改良-" 関西造船協会誌. 223. 29-34 (1995)
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[Publications] 牧野功治: "ナビエ・ストークス方程式の数値解を用いた非線形計画法による物体形状の最適化-感度解析手法の改良-" 関西造船協会誌. 222. 25-32 (1994)
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[Publications] 村上光功: "渦放出法による風圧力の推定法" 関西造船協会誌. 221. 63-69 (1994)