1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555339
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Section | 試験 |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
水本 哲弥 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00174045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 秀樹 東京工業大学, 工学部, 助手 (90251636)
安斎 弘樹 東京工業大学, 工学部, 助手 (80212661)
内藤 喜之 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016335)
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Keywords | 光双安定素子 / 光論理回路 / 全光学的光信号処理 / 非線形光学効果 / 光強度依存屈折率変化 / 直接遷移型半導体 / バンドギャップ波長 / 分布反射器 |
Research Abstract |
全光学的に動作する光論理回路動作を実現するために,入力光強度に対して高低二つの光出力状態を有する光双安定素子を試作し、素子の動作実証を行うことを研究の目的としている。本年度の研究によって得られた成果を要約して以下に述べる。 1.導波路形光双安定素子の設計 光双安定素子は、入力した光強度によって光共振器内部に屈折率変化を生ずることによって動作する。光ファイバ通信に利用される波長領域で動作する素子を実現するために、直接遷移型半導体の光強度依存屈折率変化を調べ、材料のバンドギャップ波長と非線形屈折率係数ならびに非線形吸収係数の関係を明らかにした。これによって、動作光波長と用いる材料の関係を明確化することができた。さらにこの結果を基に、バンドギャップ波長1470nm近傍のInGaAsPを用いることによって、波長1550nm帯で40mW程度のスイッチング光パワーで動作する双安定素子の設計を行い、その動作特性を明らかにした。 2.導波路型光双安定素子の製作プロセス確立 III-V族化合物半導体を用いて双安定素子を製作するために必要な要素技術として、干渉露光によるマスク形成と反応性イオンエッチングを用いた分布反射器用グレーティング形成の最適製作条件を明らかにした。さらに、試作したInGaAsP/InP光導波路の伝搬損失を測定し、波長1530〜1570nmで6〜2dB/cm程度の低損失な光導波路が形成できることを明らかにした。これは、目的とする双安定素子の特性を実現できる、十分に小さい損失レベルである。
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[Publications] K.Nakatsuhara,et al.: "Optical bistable devices controlled with pump beam feedback" First Optoelectronics and Communications Conference(OECC'96)Technical Digest. 446-447 (1996)
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[Publications] 中津原,他: "直接遷移形半導体における光カー効果とそのデバイス応用" 電子情報通信学会技術研究報告. OPE96-13. 69-73 (1996)