1997 Fiscal Year Annual Research Report
構造物の強度・寿命評価のための損傷・破壊シミュレーション・システムの開発
Project/Area Number |
07555346
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村上 澄男 名古屋大学, 工学部, 教授 (10023053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 隆之 CRC総合研究所(株), 構造技術部, 部長
杉田 雄二 中部電力(株), 電力技術研究所, 主幹研究員
徳田 正孝 三重大学, 工学部, 教授 (90023233)
劉 彦 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (10262859)
田中 英一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00111831)
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Keywords | 構造物 / 損傷 / 破壊 / シミュレーション / 強度 / 寿命 / 損傷力学 / 有限要素法 |
Research Abstract |
本研究は,損傷力学と有限要素法を組合せ,構造要素における劣化・損傷の発達と微小空隙の生成・合体による巨視的き裂の発生,ならびにその成長による損傷・破壊の全過程を正確に計算機シミュレーションする技術を確立しようとするものである.これによって各種大型構造物に対する破壊予測・寿命評価システムを開発する. 本年度の研究実績は次のとおりである. 1.損傷力学と有限要素法に基づく損傷・破壊シミュレーション法における有限要素依存性の数学的構造を研究した.すなわち,非線形硬化材料中のモードIならびにモードIIIき裂先端応力特異性に対するき裂先端損傷場の影響を解析し,き裂先端応力場が非特異となるための条件を明らかにした. 2.同様な解析をモードIならびにモードIIIクリープき裂先端の応力場と損傷場に対しても行った. 3.クリープ破壊に対するシミュレーションを完成するため,銅有孔板のクリープ破壊過程におけるき裂先端の微視的空隙分布を測定し,これを定量化した. 4.この結果,損傷・破壊シミュレーション法における有限要素依存性の本質的原因は,き裂領域の大きさが要素寸法とともに減少することにあることを示し,その対策を明らかにした.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Murakami: "Constitutine and Damage Evolution Equations of Elastic-Brittle Materials Based on Irreversible Thermodynamics" International Journal of Mechanical Sciences. 39・4. 473-486 (1997)
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[Publications] 劉 彦: "損傷の局所化に対する検討と新しいクリープ損傷理論の提案" 日本機械学会論文集,A編. 63・609. 968-975 (1997)
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[Publications] 劉 彦: "多結晶金属材料のクリープ損傷発展に対するヴォロノイシミュレーション" 日本機械学会論文集,A編. 63・612. 1730-1736 (1997)
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[Publications] K.Hayakawa: "Thermodynamical Modeling of Elastic-Plastic Damage and Experimental Vabidation of Damage Potential" International Journal of Damage Mechanics. 6・4. 333-363 (1997)
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[Publications] 劉 彦: "モードIIIき裂の弾性応力特異性に対するき裂先端損傷場の影響" 日本機械学会論文集,A編. 63・614. 2084-2091 (1997)
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[Publications] Y.Liu: "Creep Fracture Modeling by Use of Continuum Damage Variable Based on Voronoi Simulation of Grain Boundary Canity" International Journal of Mechanical Sciences. 40・2/3. 147-158 (1998)