1995 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロマシニング用超精密微細放電加工装置の試作研究
Project/Area Number |
07555367
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宇野 義幸 岡山大学, 工学部, 教授 (20029341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 嘉昭 (株)化繊ノズル製作所, 技術開発部長
岡田 晃 岡山大学, 工学部, 助手 (60263612)
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Keywords | マイクロマシニング / 放電加工 / 単結晶シリコン / 微細電極 |
Research Abstract |
インテリジェントセンサやマイクロロボット等マイクロメカニクスへの関心が高まってきている。しかし現在までのところマイクロマシンの部品はほとんどフォトリソグラフィ・エッチングプロセスによる単結晶あるいは多結晶シリコンの加工によって作られており、それらは加工の性質上、主に二次元的な加工が主となっている。本研究の目的は主にシリコン単結晶の三次元的精密微細放電加工が可能な加工機を試作し、加工方法を確立するところにある。このために本年度はまず加工機の試作を行なうとともに、微細電極の作成方法の確立や若干の基礎実験を行なった。まず、加工機の試作については、微細加工用に適する電源を共同研究者の山田が作成した。X-Yテーブル、Z軸ヘッド、コラム等は市販のものを用いて、加工機を完成させた。若干の加工実験の結果、十分に微細放電加工が可能であることが明らかとなった。次に、微細放電用の電極作成の一手段として、YAGレーザを用いてグラファイト電極を加工する方法を確立した。微細放電加工では、電極の作成は重大な問題である。特に薄い電極の作成は従来の方法では困難であった。我々はYAGレーザを用い、さらに重ねわせ加工を行なうことによって0.3mm角程度のグラファイト電極の加工方法を確立することが出来た。さらにシリコン単結晶を用いた微細穴明け実験を行ない、これに適する電極、加工液、加工条件の確立等に向けて一定の成果を得ることが出来た。すなわち、一般に微細加工に用いられているタングステン電極よりも銅電極のほうが加工効率が良いこと、脱イオン水のほうが灯油系加工液よりも良好であること、ある程度のキャパシタンスが必要であること等が明らかとなった。今後は加工機上での微細電極の作成やシリコン単結晶の加工条件の確立を行なうことが必要である。
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[Publications] 宇野義幸,西原高信,窪田真一郎,高木俊: "YAGレーザによる微細電極の作製に関する研究" 1995年度精密工学会秋季大会講演論文集. 329-330 (1995)
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[Publications] 窪田真一郎,横溝精一,宇野義幸,岡田晃,田中英登: "単結晶シリコンの微細穴放電加工に関する研究" 電気加工学会全国大会(1995)講演論文集. 133-136 (1995)