1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555377
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
山口 惇 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 新平 (株)荏原総合研究所, 流体研究所, 室長研究員
汪 雄鷹 横浜国立大学, 工学部, 助手
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Keywords | ピストンポンプ / 水道水 / 低騒音 / 水圧システム / 静圧軸受機能 |
Research Abstract |
作動流体として清水(水道水)を採用して、油圧技術の特長を保持しながら、人間ならびに環境に優しい液圧技術の確率が要請されている。この最大の課題は、性能と耐久性とに優れたポンプ・モータの開発であり、このため、本研究は最高使用圧力14Mpa、押しのけ容積15cc/rev、回転数1500rpmのピストンポンプ・モータを試作することを目的としている。 低粘度でかつ潤滑性に劣る水道水を用いることによる第1の問題は、ポンプ・モータの摺動部の潤滑である。防錆性および防電蝕性を実現し、また研究経費節減のため、市販品をベースとし、その主要摺動部に静圧軸受理論に基づく新設計法を適用することとした。 設計対象とした摺動部は、弁板-シリンダブロック間、ピストン-シリンダ壁間およびピストンスリッパー斜板間である。特に、前2者の摺動部について、作動条件の変化にも関わらず、微少な流体膜を維持する点、あるいは損失動力を減少させる点から、新寸法を理論的に求めた。 一方、低騒音化を図るため、閉じ込み空間におけるシリンダ室内の液体圧力変化を理論的に解析し、適切な弁板ポート形状を求めた。 これらの結果に基づき、新しいまた効率の良いポンプを設計し、製作にとりかかっている。 現在、まだ製品が納入されていないため、実験的な検討は今後に待つことになる。この実験的検証を踏まえ、ポンプとしての高速化、モータとしての性能向上、さらに、加工の容易さと材料の選定などを来年度に実施する予定である。
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