1995 Fiscal Year Annual Research Report
粒子モデル専用計算機を陽いた高濃度粒子流動の数値解析法の開発
Project/Area Number |
07555379
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻 裕 大阪大学, 工学部, 教授 (10029233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 寿裕 大阪大学, 工学部, 助手 (80234045)
田中 敏嗣 大阪大学, 工学部, 助手 (90171777)
吉岡 宗之 大阪大学, 工学部, 助教授 (10029267)
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Keywords | 混相流 / 粒子流 / 粉粒体 / 離散要素法 / せん断流 / 計算機シミュレーション |
Research Abstract |
本研究グループは一貫して離散粒子モデルによる数値解析法の発展にたずさわってきた。離散粒子法に対比されるのが連続体モデルである。微粉の場合には粒子数が膨大となるため離散粒子法は一般に微粉の場合には不適と考えられている。微粉の場合には連続体モデルによらなければならないが、本研究では離散モデルと連続体モデルをつなぐことを考えた。連続体モデルでは連続体と見なされる粒子群に対し歪みと応力の構成方程式が仮定される。本研究ではこの構成方程式の誘導を離散モデルで行うことを考えた。そこで単純せん断粒子流を離散モデルで計算した。粒子群中の応力は一般に2種類の運動量輸送機構によって発生する。1つは粒子が移動することにより持っている運動量を輸送する対流モードであり、もう1つは粒子間接触により運動量が輸送される接触モードである。本研究では単純せん断粒子流において2つのモードを求め、それぞれの応力が粒子形状によってどのように変化するかを調べた。次いで応力を無次元化し普遍的な性質の有無について検討した。その結果、粒子形状によらない関係として、対流モードと平均自由行程の関係、接触モードと粒子体積率の関係があることがわかった。なお本研究では2つまたは4つの球をつなぎ、それを1つの粒子とみなす方法を取った。従って非常に大きな数の粒子数を扱わなければならなかったが、導入した粒子モデル専用計算機はこの計算の実施においてきわめて有効であった。また本研究では2次元流動層実験装置を製作し、気泡を伴う流動層の現象を測定し計算と比較した。計算と同じ条件(粒径、密度、流動層の大きさ)で行った実験の結果は計算によく一致し、本研究グループが開発した計算方法の有効性を確認することができた。
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