1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555389
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
長坂 雄次 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40129573)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 哲也 工業技術院計量研究所, 計測システム部, 室長(研究職)
|
Keywords | 傾斜機能材料 / 熱物性 / フォトアコースティック法 / 温度伝導率 / 複合材料 / 熱伝導率 |
Research Abstract |
本年度は,フォトサーマル法による傾斜機能材料(FGM(の熱物性値評価装置の開発と装置の信頼性の確認を行い,以下のような成果を得た。 (1)比較的厚いFGMにも適用可能な,フォトサーマル法の装置を設計・製作を行った。データ処理,解析に関しては,昨年度開発した設備を使用し,光学系につい。て,赤外光により温度検知するために新たに設計・製作した。 (2)フォトサーマル法の測定理論をFGM測定用に拡張し,多層膜における表面温度のAC応答成分の理論解を求めることができた。特に,低周波数域における3次元の温度波の影響を定量的に明らかにすることができた。 (3)得られた温度応答の解から,FGM内部の熱物性値がどのように分布しているか計算する逆問題について検討を加え,実験データから熱物性値を抽出する解析方法を開発した。 (4)熱物性値の分布状態があらかじめ良くわかっている標準的なFGMサンプル(Ni/ZrO_2系)を用いて,開発した装置とデータの解析方法の妥当性を検討し,十分実用測定が可能なことが明かとなった。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 山田真嗣: "光音響法による傾斜機能材料の熱物性値評価の研究(第5報)" 第33回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 33. 175-176 (1996)
-
[Publications] 佐藤努: "フォトサーマル赤外検知法による傾斜機能材料の熱物性値評価の研究(第1報,測定原理の確認と装置の試作)" 第17回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 17. 323-326 (1997)
-
[Publications] 佐藤努: "フォトサーマル赤外検知法による傾斜機能材料の熱物性値評価の研究(第2報,Ni/ZrO_2系FGMの測定)" 第34回日本伝熱物性シンポジウム講演論文集. (掲載予定) 34. (1997)