1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555394
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
猪岡 光 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (20006191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐川 貢一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (30272016)
大場 光太郎 東北大学, 工学部, 講師 (70221835)
石原 正 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10134016)
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Keywords | 行動 / 歩行 / 階段 / 推定 / 加速度 / 実験 / 心電図 / 計測 |
Research Abstract |
本研究は,身体に装着した加速度センサの情報のみを使用して人間の行動識別と歩行形態判別を行い,判別結果をホルター心電計に書き込むことが可能な携帯型センサシステムを開発することを目的とする.本研究の特徴は,予め種々の動作時の加速度波形をクラスタリング分析によって分類し,測定された波形と比較することによって行動形態を識別する.このような処理を行うことによって,分類された行動形態に応じて消費エネルギを算出することが可能となる. 平成8年度では,以下のことを行った. 1.歩行形態判別を実時間で行うアルゴリズムを組み込んだ,携帯型歩行判別システムを試作した.本システムは,CPU,A/Dコンバータ,メモリカード,アンプによって構成され,アルカリ単4乾電池1本で動作する.大きさは,57mm×100mm×18mmであり,日常生活には支障をきたさないと考える. 2.健常人に上記の装置を装着し,平地歩行,階段昇降動作を行った時の腰部の加速度波形を計測して歩行形態判別を行った.同時に,被験者の心電図を測定し,歩行形態判別結果と心電図波形をホルター心電計に記録する実験を行った. 3.ホルター心電計に記録された歩行形態と,心電図波形から得られる心拍数,STレベル変化との関係を把握することが可能であることを確認した. 以上のような結果から,本研究で開発した計測システムは無拘束で歩行判別と心電図との関係を把握することが可能であり,心臓病などの定量的な診断に有効であると考えられる. 今後は,計測システムの高性能化と,実際の患者を対象とした実験を行う必要がある.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 伊奈 淳: "加速度情報を用いた階段昇降移動量の推定法" 計測自動制御学会東北支部第163回研究集会. 163-16. (1996)
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[Publications] Koichi Sagawa: "DEVELOPMENT OF AN AMBULATORY MONITORING SYSTEM OF HUMAN GAIT USING HOLTER ECG" Annals of Noninvasive Electrocardiology, 7th International Congress on Ambulatory Monitoring. 1-2-2. 241 (1996)
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[Publications] 塚本 真樹: "歩行形態判別機能を備えたホルター心電計の開発" 計測自動制御学会東北支部第161回研究集会. 161-5. (1996)
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[Publications] 高橋 隆行: "歩行形態分析アルゴリズムの開発と携帯型計測装置の試作" 計測自動制御学会論文集. 32-7. 1057-1064 (1996)
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[Publications] 高橋 隆行: "歩行運動の無拘束計測のための歩行形態分析アルゴリズム" 医用電子と生体工学. 33-2. 125-134 (1995)
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[Publications] 鈴木 明宏: "無拘束計測装置を用いた行動分析システム-行動推定法-" 日本人間工学会第36回大会講演集. 302-303 (1995)