1995 Fiscal Year Annual Research Report
自励オンオフ駆動制御理論を用いた多機能微小精密加工機の開発
Project/Area Number |
07555401
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小泉 邦雄 富山大学, 工学部, 教授 (60019776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 誠 シナノケンシ(株)精密電機事業部, 開発部長
宮尾 芳一 長野工業高等専門学校, 助教授 (00141888)
笹木 亮 富山大学, 工学部, 助手 (00262501)
佐々木 基文 富山大学, 工学部, 助教授 (00019217)
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Keywords | 自励駆動 / オンオフ駆動 / 加工動作モード / 動作評価 / 加工速度 / 動電型アクチュエータ |
Research Abstract |
1.工具取付け部を有する動電型アクチュエータが、停止からバイポーラのパルス電流で駆動され、規定の加工開始位置で規定の工具速度を得るとき、その間に供給されたエネルギが最小になる駆動パルスの条件を求め、次に同じ工具速度が同じ加工位置で、ある周期を持って得られる駆動パルスについて、周期的に供給されたエネルギが最小になる条件を求めた理論解析結果を用いて、加工機の構造の基本設計を行った。 2.動電型アクチュエータには、工具のストロークを大きくするために、加振機を使うことを避け、低域再生用スピーカを改造することにした。ボイスコイルは、軸方向に1ケ所で支持されているため、工具取付け部を固定すると横振れを生ずるので、スピーカに可動軸を通して、磁気コアの外部でクラウンばねで可動軸を支持して横振れを抑える。フレームには、精度と剛性を勘案して、卓上電磁プレスの本体を流用する。 3.システムパラメータの同定を行い、パンチ加工を想定した動作規範モデルを設定して、シミュレーションを行った。現在のところでは、満足できる工具速度の誤差が得られておらず、モデル設定から再検討が必要である。 4.繰返し動作のための始動動作および単一動作についての駆動制御ソフトの基本部を完成して、基礎実験装置を動かして動作を検討した。制動には、自励オンオフ駆動の思想に通じるステップ力の切換法を用い、基本的な制動動作のソフトも完成させた。 5.駆動制御を行う基本回路を設計し、製作を完了した。ノートパソコン(新規:NEC,PC-9801NS/A・486SX)と直流電力増幅器(新規:高砂製作所,BW60-5)との間に挿入して、基礎実験装置を駆動し、光点追尾式変位計(現有:ZIMMER,100-B)を用いて変位を交換レンズ(新規:ZIMMER,100-005S)で、速度はレーザ振動速度計(新規:B&K,3544)で検出し、オシロスコープ(新規:菊水電子工業,COS-2020)でモニタした。また、除振台(明台精機:AHT-0405-SC)上で、スピーカの微小基本動作テストを行い、動作を検討した。 6.加工機主要部の本設計を行い、主要部の試作に入った。 7.空気ばねの設計を行った。加工に関係する主要問題として、加工中に工具の摩擦を固体潤滑コートで低減する実験考察を行った。
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