1996 Fiscal Year Annual Research Report
塑性加工ロボットの開発-スピニング加工をするロボット
Project/Area Number |
07555403
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
島 進 京都大学, 工学研究科, 教授 (70026160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 良光 松下電工(株), 生産技術研究所, 副所長
小寺 秀俊 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20252471)
吉川 恒夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (60026177)
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Keywords | インクリメンタルフォーミング / 塑性加工ロボット / フレキシブルスピング / 加工のインテリジェント化 / スピニングロボット / 絞りスピーング |
Research Abstract |
本研究では一対の汎用ローラーをロボットにより移動させて行うスピニング加工を行い,加工条件について検討した.特に絞り加工に重点を置いて円錐台形状の成形品を加工し,絞りスピニングにおける最適条件に関する実験を行った.ロボットとしては,購入した水平関節型ロボット(三菱電機製インテリジェンスHR-LA3形)を用い,ローラー部をロボットの腕先に取り付け加工を行った.ブランク(素板)の回転動力装置としては,モーターを利用した.ブランク回転速度は本実験では333rpmとした.本年度は,実験の結果,以下の点が明らかになった. 1)前年度に得られた結果をより一般化し,最適加工条件を見い出すとともにロボットの軌跡制御のアルゴリズムを確立するために,素材の基本的な変形特性として,ロールによるブランクの局部圧縮を行い,それによる板厚ひずみと,スピニングによる板厚方向ひずみとの関連を調べた.その結果,ロールの送りピッチ(ブランク1回転当たりのロールの送り量)が小さいときには,局部圧縮ひずみが同一になるようなFではさみスピイニングをすることにより,他の条件が異なっても同一形状の成形品が得られることが分かった. 2)ロールの送りピッチが大きいときには,上記と同様な実験では,所望の形状からはなれることが分かった. 3)スピニング加工の有限要素法による解析を試みた.実際の加工プロセスを解析するのは現段階では困難なので,簡単な状態として,2個のローラーで円板をはさみ塑性変形させながら円板を回転する場合について解析を行った.それにより,局部的な変形形態を明らかにすることが出来た. 4)今後はこれを継続し,ロボットの軌跡制御のアルゴリズムを確立する方向へ進めていきたい.
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[Publications] 島進: "フレキシブルスピニング加工法の開発" 塑性と加工. (発表予定).
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[Publications] 島進: "フレキシブルスピニング加工に関する研究" 平成6年度塑性加工春季講演会講演論文集. 769-772 (1993)
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[Publications] 島進: "塑性加工ロボットの開発;スピニング加工ロボットに関する基礎研究" 平成7年度塑性加工春季講演会講演論文集. 579-582 (1994)
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[Publications] 島進: "塑性加工ロボットの開発;スピニング加工ロボットに関する基礎研究第2報" 第45回塑性加工連合講演会. 269-272 (1994)
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[Publications] 島進: "フレキシブルスピイニングによる絞り成形" 平成8年度塑性加工春季講演会講演論文集. 318-319 (1996)
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[Publications] S.Shima: "Development of Flexible Spinning-A Fundamental Study-" Proccedings of 1996 Int.Conf.Technology of Plasticity. 557-560 (1996)