1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555431
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Section | 試験 |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
赤澤 堅造 神戸大学, 工学部, 教授 (30029277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 孝憲 神戸大学, 工学部, 助手 (50243324)
吉田 正樹 神戸大学, 工学部, 助教授 (30174949)
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Keywords | 筋電義手 / 筋運動制御機構 / 感覚フィードバック / 振動刺激 / 義手エミュレータ |
Research Abstract |
申請者らは,ヒトの手の運動制御機構の動特性を取り入れ,かつ感覚フィードバックの機能を備えた筋電義手を試作し,その有用性と限界を示すとともに,実用化の可能性を明らかにすることを目的とし,研究を行ってきた.具体的には,以下の項目について研究を行なった. 1.感覚フィードバックの試作 本研究で試作した感覚フィードバック装置は,義手の把握力の情報を,振動刺激を用いて義手の使用者に伝達するものである.本研究では,振動周波数の異なる2種類を試作した.一つは皮膚振動感覚の闘値が最小となる振動周波数を用いた装置である.この装置では,長所として提示可能な刺激のダイナミックレンジが大きくなることが挙げられるが,振動による音を発生しる欠点がある.もう一つの装置は可聴周波数以下の振動周波数装置を用いたものである.本装置は,ダイナミックレンジが小さいという欠点があるが,振動が音として使用者に聞こえないという長所がある.情報の伝達は,前者では振動振幅の大小により行い,後者では刺激パターンの違い(断続刺激と連続刺激)により行う.本研究では,振動周波数の異なる2種類を開発することで,切断者の希望,使用環境に応じて使い分けることを可能している. 2.義手エミュレータ装置の開発 使用者に適切な義手の制御パラメータを決定するための義手エミュレータ装置を開発するため,本研究では,筋電義手のダイナミックスのモデル化を行った.本装置は,2チャンネルの筋電位信号を制御信号とし,CGデ表示された義手の開閉角度を仮想的に操作するもので,現在ソフトウェアを開発中である. 試作した義手の評価 研究段階において,健常者および切断者を用いた義手の制御実験を行い,本研究で開発したヒトの手の運動制御機構の動特性を取り入れた筋電義手の有用性を示した.また,感覚フィードバック装置を用い,健常者による物体把握実験を行い,本研究で開発した感覚フィードバックが義手の物体把握動作に効果があることを確認した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 奥野竜平: "皮膚振動刺激による筋電義手感覚フィードバック装置の検討" 電気学会論文誌. 116-C・11. 1246-1251 (1996)
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[Publications] Kenzo Akazawa: "Biomimetic EMG Prosthesis Hand" Proc.18th Annual International Conference of LEEE EMBS. 258-259 (1996)