1995 Fiscal Year Annual Research Report
既設構造物が存在する砂地盤の液状可対策に関する基礎的研究
Project/Area Number |
07555445
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
桑野 二郎 東京工業大学, 工学部, 助教授 (30178149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 隆 (株)大林組, 技術研究所, 副主任研究員
岡村 未対 東京工業大学, 工学部, 助手 (50251624)
広岡 明彦 東京工業大学, 工学部, 助手 (70238400)
竹村 次朗 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40179669)
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Keywords | 液状化 / 砂 / 模型実験 / 矢板 / グラベルドレーン |
Research Abstract |
平成7年度では、液状化の危険性が高い砂地盤中に既に存在するタンク並びに盛土構造物の液状化対策工法の効果を調べる目的で一連の遠心模型実験を行った。液状化対策工法として、鋼矢板及びこれに排水機能を持たせた排水矢板による締め切り、並びにグラベルドレーンによる排水促進工法を取り上げ、以下の結論を得た。 (1)間隙流体として水を用いても透水係数が10^<-5>m/s程度の比較的小さな細砂を地盤材料とすれば、遠心力場内でも液状化を再現でき、排水促進工法のモデル化が可能となる。 (2)普通矢板には間隙水圧抑制効果はあまり期待できず、外側では無対策以上の間隙水圧が発生する可能性がある。一方、排水機能付き矢板は構造物下、外側ともに十分な間隙水圧抑制効果を有している。 (3)グラベルドレーンの場合、外側の1列の改良では構造物下部の間隙水圧の上昇はあまりは抑えられないが、外側を液状化層厚の約半分の幅で改良すると構造物下部の間隙水圧上昇を抑制することができる。 (4)間隙水圧の変化に伴う地盤剛性の変化が上部構造物の加速度応答に大きく影響を与える。いずれのケースでも初期部においてはほぼ同じ応答となるが、間隙水圧が振動と共に上昇し続けるような無補強や普通矢板の場合、加速度は振動と共に徐々に減衰するが、間隙水圧の上昇が途中で止まる排水機能付き矢板やグラベルドレーンの場合、それに伴って減衰から増幅に転じる。 (5)振動に伴う構造物の沈下は、下部地盤の圧密、密実化による圧縮沈下及び側方流動による沈下の合計として発生し、特に側方流動が大きくなると全体沈下量のみならず、不等沈下量も大きくなる。タンクや盛土等の上部構造物の液状化対策としては側方流動を防止することが重要であり、そのためには矢板等で囲むか、ある程度の幅でグラベルドレーンを打設する事が効果的である。
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