1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555446
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
宇野 尚雄 岐阜大学, 工学部, 教授 (70021582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉井 俊夫 中部大学, 工学部, 講師 (90196709)
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Keywords | ロジットモデル / 崩壊確率 / 斜面 / 降雨量 / 有効雨量 |
Research Abstract |
本年度は(1)崩壊斜面データ及び降雨データの収集と,(2)崩壊・非崩壊に関するロジットモデルの構築の2点に絞り実施した。 降雨データの収集において管理局側のデータのみでは欠損値が少なくないため、気象協会のアメダスデータを使用することによりこの問題を解決した。中央道における1976〜1985年の10年間における斜面データを取り扱い全データ数が1万を越えるため、今回インター間ごとに有効雨量を決定することに変更し、中津川〜飯田インター区間でモデル構築を試みた。まず、斜面要因を考慮するために、ロジットモデルによる非崩壊モデルを構築、その仮定で定義される「抵抗ポテンシャル」をもって斜面の抵抗力の大きさを評価した(斜面要因モデル)。この「抵抗ポテンシャル」を降雨量(連続雨量、実効雨量、時間雨量)で除した値(抵抗ポテンシャル/降雨量)を説明要因として崩壊確率を算出するロジットモデルを構築した(雨量要因モデル)。構築された後者のモデルにおいて、抵抗ポテンシャルには対象区間の平均抵抗ポテンシャル、または最も抵抗力が低いとされる斜面の抵抗ポテンシャルを代入し、降雨量が変化する際の崩壊確率から有効雨量を定義した。有効雨量に相当する崩壊確率の定義には(1)「区間平均斜面の崩壊確率が急増する時の雨量」,(2)「区間斜面数に対して1斜面が崩壊する確率に等しい崩壊確率のなる時の雨量」,(3)「区間内の最弱斜面の崩壊確率が過去の崩壊事例の発生率に等しい時の雨量」の3つを考え、検討した。その結果、実効雨量で100mm,連続雨量で155mm,時間雨量で28mmと算出され、崩壊確率を用いた有効雨量の定義の可能性を示すことができた。
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