高速道路における長区間旅行時間演算システムに関する調査研究

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07555458
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
• Section: 試験
• Research Institution: Ritsumeikan University
• Principal Investigator: 巻上 安爾 立命館大学, 理工学部, 教授 (90121615)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 塚口 博司 立命館大学, 理工学部, 教授 (80127258) ; 津田川 勝 立命館大学, 理工学部, 教授 (50066734) ; 中西 恒彦 立命館大学, 理工学部, 教授 (40066725)
• Keywords: 高速道路 / シミュレーション / 旅行時間予測 / 交通実態調査

Research Abstract

(1)交通実態調査;長大な渋滞発生の予想される夏期繁忙期に発生する大規模渋滞を対象に、トラカンデータの集収と自動車輌確認装置による旅行時間の計測を実施し、状況変動への対応力と出力の安定性を目標に調査を継続し、対応可能ケースの拡大を目指す。また、速度測定車をフローティング法により調査区間内を走行させ、各地点における走行速度の変動状況を把握するとともに、自動車輌確認装置を用いて調査区間内の旅行時間計測を行った。
(2)ランプ流出入交通量調査;小牧、一宮、栗東、瀬田西・東インターチェンジ等の流出入交通量の多い交通量で計測を実施し、変動パターンの蓄積を重ねる。この際早朝からの渋滞の立ち上がりに対応するため計測は午前4時に開始した。
(3)OD解析;小牧・米原の両ジャンクションおよび瀬田東・西インターチェンジのランプ車両検知データを季節をずらせて平成7年度実施方法と同様のOD解析を実施して、OD表の逐次入力手法の信頼性を高めた。
(4)旅行時間予測シミュレーションの実施とその評価;OD解析の結果得られるOD表から当該時間帯の各入出路交通量を求め、予測対象の時間帯までの交通量の傾向値で補正し、前年迄に開発した旅行時間予測演算シミュレーションを実行した。しかし本予測手法を現行交通管制システムの演算過程に組み込んでいくためには、本線上の各車線に埋め込まれているループ式車両検知器の検知出力を直接使用する必要があった。このため検知情報に基ずいた補正演算過程を検討した。
(5)適用ケースの拡大;平成9年度以降も上記(1)〜(4)の研究も続ける。ただし、検討対象としては、震災等の災害復旧工事や事故発生時といった異なった事象をとりあげ手法の適用性と手法の信頼性、実用性を高める。なお調査研究の役割分担については、交通実態調査の実施と解析は巻上・中西が、モデルの改良については巻上・塚口が、また評価と課題の抽出は全員で行っている。

Research Products

• [Publications] Yasuji Makigami. etal: "Basic Study on Travel Time Mesurements using Automatic Vehicle Identification System in Connection with Traffic Flow Charactesistics" Journal of the Eastan Asia Society for Transportation Studies. 1. 277-292 (1995)
• [Publications] Yasuji Makigami. etal: "Basic Study on Travel Time Mesurements using Automatic Vehicle Identification Systems" Proceedings for the Second World Congress on Intelligent Transport Systems '95 Yokohama.2. 181-190 (1995)
• [Publications] Yasuji Makigami. etal: "A Basic Study on Expressway Travel Time Estimation using a Bottleneck Simulation Model" Proceedings for the 13th International Sympo. on the Theory of Traffic Flow and Transportation.13. (1996)
• [Publications] 野間本宏、中西恒彦: "TV映像の明度分布分析による自動車の認識" 電気学会論文誌. Vol.116-C No.11. 1219-1224 (1996)
• [Publications] 近藤広隆、田口耕造、中西恒彦: "TV映像の空間周波数分析による交通流計測" 電気学会論文誌. Vol.116-C No.11. 1225-1230 (1996)