1997 Fiscal Year Annual Research Report
遠赤外線吸収を利用した建築外部空間の水蒸気変動計測装置の開発
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07555473
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉田 篤正 岡山大学, 工学部, 助教授 (60174918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 智 岡山大学, 工学部, 助手 (20236277)
鷲尾 誠一 岡山大学, 工学部, 教授 (20026222)
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Keywords | 赤外線湿度計 / 比湿 / 変動量 / 渦相関法 / 潜熱輸送 / 屋外計測 / 建築外部空間 |
Research Abstract |
昨年度改良した水蒸気変動計測装置に、さらに雑音対策を施し、測定精度と信頼性を向上させた。同時に使用する超音波風速計の開発も行い、測定精度、測定条件などを考慮して、測定行路(素子間距離)を200mmとした。本年度は、室内実験により測定精度と周波数応答性を定量的に検討した。 まず、定常状態にある水蒸気量の測定精度を検証するために、恒温恒湿槽を製作し、水蒸気量(比湿)を2.0〜25.0g/kg、気温を10〜30℃の範囲で変化させて実験を行った。その結果、0.1g/kgよりもよい測定精度を保証することができ、水蒸気量の変動を測定するために必要な測定精度が得られた。今後、光源部の雰囲気を制御することなどを行えばさらに高精度の測定が期待される。気温に関しては、使用を予定している気温では、ここで求めた特性は変化しないと考えられる。次に、周期的に水蒸気量が変化する水蒸気供給装置を取り付け、水蒸気を供給する周波数とサンプリング周波数を変化させ、水蒸気変動計測装置の周波数応答性を定量的に検討する実験を行った。その結果、水蒸気供給側の周波数が10Hzまでは周波数応答性が確保された。その際、サンプリング周波数は30Hz以上必要であることが判明した。 室内実験による性能評価を行った後、屋外計測が可能なように計測装置を改造し、小型で軽量なものにし、写真用の三脚に取り付けられるようにした。また、現地で行わなければならない調整をなるべく少なくなるように工夫した。水蒸気量変動計測装置は完成したと言えるが、変動する水蒸気量が増大する春以降に屋外での検証実験を行い、さらに改良を加える予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 吉田 篤正: "潜熱輸送量計測システムの開発(赤外線湿度計と超音波風速計の性能評価)" 日本機械学会中国四国支部第35期講演論文集. 137-138 (1997)
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[Publications] 吉田 篤正: "6.3μm吸収帯を利用した水蒸気変動量計測システムの開発" 第36回計測自動制御学会学術講演会予稿集. 875-876 (1997)
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[Publications] 吉田 篤正: "水蒸気輸送量計測のための赤外線湿度計と超音波風速計の開発" 第13回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 317-320 (1997)
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[Publications] Atsumasa Yoshida: "Development of Measurement System of Water Vapor Fluctuation Using an Infrared Absorption Band" Proceedings of the 10th International Symposium on Transport Phenomena. 2. 523-527 (1997)
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[Publications] 吉田 篤正: "渦相関法による潜熱輸送量計測システムの開発(赤外線湿度計と超音波風速計の基礎的性能の評価)" 日本建築学会中国支部平成9年度研究発表会論文集. (発表予定). (1998)