1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555474
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
及川 洪 東北大学, 工学部, 教授 (30005243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 淳一 東北大学, 工学部, 助教授 (10261588)
丸山 公一 東北大学, 工学部, 教授 (90108465)
佐藤 裕之 東北大学, 工学部, 助手 (10225998)
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Keywords | 高温変形 / クリープ / 複合強化 / 固溶強化 / アルミニウム合金 / 鉄合金 / 寸法効果 / 多元系合金 |
Research Abstract |
本年度は,従前研究代表者らが行ってきた固溶体合金に関する知見をもとに合金系の選択,装置の制作・改良およびクリープ試験を行った. 多元系モデル固溶体として,異種置換型溶質を含む三元系アルミニウム基合金(Al-Mg-Zn,Al-Mg-Li)と三元鉄基合金(Fe-Be-Mn)を選定した.添加された置換型溶質の一つは母相に対する寸法差が大きく,一つは寸法差が小さい.これらの合金のクリープ特性を寸法差の小さい第三溶質元素を含まない二元固溶体と比較し複合的な溶質の添加によるクリープ特性の変化を調べた. アルミニウム基合金では,寸法差の小さい第三元素の添加によってクリープ特性が変化する.クリープ挙動は応力によって変化し,その遷移応力は第三溶質原子種によって異なる変化をする.単独では強化への寄与が小さいと考えられる原子種でも変形条件によって強化に寄与する場合があり,ひずみ速度・クリープ寿命が約2倍異なる.この結果は置換型溶質においても複合的な固溶強化が発現される場合があることを示唆する. 鉄基合金では,ベリリウムの拡散係数が他の置換型溶質に比べて著しく大きく,他の溶質との相互作用によるクリープ特性の変化が顕著であると期待される.本年度は合金濃度の決定と素材の作製を行った.継続して高温長時間強度の実験的解明を行う.
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