1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555476
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Section | 試験 |
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 一英 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (00024232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤谷 伸 三洋電機, ニューマテリアル研究所, 主任研究員
米津 育郎 三洋電機, ニューマテリアル研究所, 主任研究員
山田 正明 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (30024342)
吉成 修 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10134040)
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Keywords | 水素吸蔵合金 / アモルファス合金 / ナノ結晶 / PCT特性 / 水素放出スペクトル / X線構造解析 / 吸蔵放出速度 / 液体急冷法 |
Research Abstract |
本年度は以下の課題について研究した。 (1)液体急冷法で作製したMg-Ni-RE系微細組織水素吸蔵合金の研究 純MgやMg_2Ni合金は軽量で質量当たりの水素吸蔵能が優れているが,初期活性化が困難で,吸蔵速度も遅い。Mg-(11-25at.%)Ni合金は液体急冷法で容易にアモルファス化し,それを573Kで結晶化させると数10nmサイズのナノ結晶となる。またLa,Ndを5at.%添加した合金でも微細組織となる。これらの合金は活性化が容易で吸蔵速度が速く,PCT曲線は優れたプラトー特性を示した。合金の組織をTEM観察で調べ,微細組織が吸蔵速度を高めていることを明らかにした。 (2)アモルファスNd-Fe-B,Nd-Fe-Al合金の水素吸蔵特性の研究 アモルファスNd_<20>Fe_<80>合金は水素吸蔵能が高い(H/M=0.8)が,熱安定性が低い。しかしB,Alを5-15%添加により,結晶化温度を高めることができる。これら3元系アモルファス合金の水素吸蔵放出特性を調べ,またX線回折によりその結晶化過程を明らかにした。 (3)アモルファスZr-Ni-V合金の水素吸蔵特性の研究 アモルファスZr_<30>Ni_<70-X>V_X(X=5-15)合金はアモルファス形成能が高く,結晶化温度も高い(800K以上)。この合金は343-423Kで容易に水素を吸蔵する(H/M=0.7)。この合金の水素吸蔵放出量(及び速度)とV濃度の関係を調べた。 (4)NdNi_<5-X>Al_Xの水素吸蔵特性と結晶構造の研究 NdNi_5金属間化合物はLaNi_5と同様に高い水素吸蔵能を有すると考えられるが,その特性は殆ど研究されていない。本研究ではNdNi_<5-X>Al_XのPCTを測定し,253-293Kの温度で優れたプラトー特性を示すことが明らかになった。またその結晶構造を明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Itoh: "Study of hydrogen storage in Mg_2Ni by TDS" Journal of Alloys & Compounds. 231. 483-487 (1995)
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[Publications] Y.Narita: "Effects of hydrogen charging on the structure and electronic properties of Nd-Fe and Nd-Fe-B amorphous" Materials Transaction,JIM. 36. 1193-1199 (1995)
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[Publications] K.Tanaka: "Microstructures of Pd/Ti and Ni/Ti multilayers subjected to annealing in Vacuum or hydrogen atmosphere" Proc.Intern.Conf.on Microstructures and Functions of Materials. 59-62 (1996)
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[Publications] K.Tanaka: "Hydrogen absorbing and desorbing properties of Nd-Fe-B and Nd-Co-B amorphous alloys" Journal of Alloys and Compounds. 236(in press). (1997)