1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555476
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 一英 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (00024232)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤谷 伸 三洋電機, ニューマテリアル研究所, 主任研究員
米津 育郎 三洋電機, ニューマテリアル研究所, 主任研究員
山田 正明 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (30024342)
吉成 修 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10134040)
|
Keywords | 水素吸蔵合金 / アモルファス合金 / ナノ構造 / Mg-Ni-La系 / Mg-Ni-Na系 / PCT特性 / 水素吸蔵速度 / 液体急冷法 |
Research Abstract |
1.Mg-Ni-RE系ナノ構造合金の水素吸蔵特性の研究 Mg基合金は軽量でかつ水素吸蔵能も高いため,実用的な水素吸蔵合金として注目されているが,初期活性化が困難で,573K以下温度では吸蔵速度が極めて遅いのが欠点である。この欠点を克服するために,合金をナノ構造化することを試みた。まず,Mg-18at%Ni-5at%La(またはNd)合金を液体急冷法によって均質なアモルファス合金リボンとした後,結晶化温度直上で焼鈍することによって,ナノ結晶組織の合金とした。この試料の水素吸蔵速度(活性化温度)を測定した所,従来の鋳造法による合金に比べ数倍〜数10倍早い吸蔵速度を得ることに成功した。電顕観察やX線回折により,この合金の組織は50〜100nmのMgとMg_2Niのナノ結晶が均質に混合したものであることが分かった。この合金は良好なPCT特性を示し,523Kにおける水素吸蔵が可能であることが分かった。 2.Zr-Ni-V系アモルファス合金の水素吸蔵特性の研究 アモルファスZr-Ni合金はZrリッチ側では高い水素吸蔵能をもつが,水素吸放出温度が高い上,結晶化温度が逆に低く,その構造安定性に問題があった。本研究では20〜30at%Zr,40〜60at%Ni,10〜30at%Vを含む3元系アモルファス合金について,その水素吸蔵特性を調べた。これらの合金では結晶化温度が約800Kと高く,423Kでの水素の吸放出によってもアモルファス構造が安定であった。水素吸蔵量はZr濃度に依存するが,H/M>0.6の吸蔵量が得られた。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] K.Tanaka: "Hydroqen absorbi2g and desorbing properties of Nd-Fe-B and Na-Co-B amorphous alloys" Journal of Alloys and Compounds. 253/254. 101-105 (1997)
-
[Publications] Y.Fujimoto: "Effect of hydriding on structural stability of Ni/Ti and Pd/Ti multilayers" Materials Transaction,JIM. 38,9. 780-786 (1997)
-
[Publications] 田中一英: "アモルファス・ナノ構造合金の水素吸蔵" 金属. 68,1. 37-44 (1998)
-
[Publications] O.Yoshinari: "Hydrogen diffusivity and solubility in Pd-Y alloys" Materials Transaction,JIM. 38,6. 508-513 (1997)
-
[Publications] O.Yoshinari: "Internal friction due to hydrogen jumps between tunnel systems in Nb-Ti alloys" Philosophical Magazine A. 74,2. 495-507 (1996)
-
[Publications] O.Yoshinari: "Internal friction and rigidity.modulus change associated with structural relaxation in a-Zr_<67> Fe_<33>" Journal de Physique IV. 6,12. C8-613-616 (1996)