1995 Fiscal Year Annual Research Report
瞬間加熱溶融法による光機能性・超微細結晶分散ガラス材料の開発
Project/Area Number |
07555489
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
五味 学 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (80126276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 隆史 日本ガイシ(株), 研究開発本部・第2研究所, 研究員
今枝 美能留 日本ガイシ(株), 研究開発本部・第2研究所, グループリーダー
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Keywords | 機能性結晶 / 分散ガラス / ガ-ネット / 酸化テルル / 光学ガラス |
Research Abstract |
本年度研究計画に基づき行った研究により、以下の新たな知見を明らかにした。 1.低融点、高屈折率ガラス材料として知られるTeO_2を母材、共沈法、通常の燒結法により作製されたYIGを分散微結晶として用い、本研究により提案された手法により試料を作製し融点近傍でのガラス母材と分散結晶の反応性を調べた。その結果、600℃、保持時間15sec以上の急速加熱冷却熱処理ではYIG結晶相は消失しTeO_2が現れること、700℃以上では分散結晶粒径に関わらず試料は非晶質となることから、TeO_2ガラス母材は反応性が非常に高いことが明らかになった。しかし、ガラス母材中の分散結晶濃度が50mol%では800℃、15secの熱処理でもYIG結晶相が残留することから、今後、適当な濃度での熱処理条件の最適化に図ることにより結晶相を含む透明なガラス材料を形成できる可能性が示唆された。 2.ガラス母材としてTeO_2に比べて反応性が低いと予想されるソーダガラスを用い、融点近傍での分散結晶との反応性、および最適熱処理過程を調べた。その結果、1000℃、60secの急速熱処理でも結晶相が残留し、2回の熱処理過程によりガラス母材中にYIG微結晶が均一に分散した試料が得られることを初めて見いだした。これにより、今後、気泡を抜くプロセスを導入することにより良質な機能性結晶分散ガラスが作製できる見通しが得られた。
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