1996 Fiscal Year Annual Research Report
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07555492
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| Section | 試験 |
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| Research Institution | Toin University of Yokohama |
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Principal Investigator |
長谷川 正木 桐蔭横浜大学, 工学部・材料工学科, 教授 (50133103)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 謙 (株)前田先端技術研究所, 研究員
G.K.デイニブレム ブ (株)前田先端技術研究所, 研究員
小林 忠司 (株)前田先端技術研究所, 研究第一部長
高田 朋典 桐蔭横浜大学, 工学部・材料工学科, 講師 (20110166)
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| Keywords | 複合材料 / 高強度化 / セメント / 熱硬化性樹脂 / フェノール樹脂 / メラミン樹脂 / 耐水性 / レゾルシノール |
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| Research Abstract |
本年度は次の各項目について実施した。
(1)アルミナセメント(AC)とフェノール樹脂前駆体の組み合わせ以外の複合材料を検討するために、昨年度に引き続きメラミン樹脂との組み合わせについて、曲げ強度および耐水性について検討した。その結果ACとメラミン樹脂の複合材料は約100MPa程度の曲げ強度を示したが、AC・フェノール樹脂複合材料よりも高い曲げ強度は得られなかった。しかし、OPC・メラミン樹脂では、OPC・フェノール樹脂複合材料よりも高い曲げ強度を示した。SEM観察の結果ボイドの大きさと数が大きく影響していることが確認できた。このACメラミン樹脂複合材料の耐水性は極めて低かった。しかし、フェノール樹脂、および二価フェノールの添加により耐水性は著しく向上した。
(2)アルミナセメント、ポルトランドセメントおよびアルミナセメントの主成分であるカルシウムアルミネート(CaO・Al_2O_3)とフェノール類との相互作用についてモデル化合物(例えば_0-クレゾール二核体等)間での相互作用についての解明を行った。その結果、高い重量増加を示すこと、FT-IRによるOH基の減少、DSC/TGによる挙動等からセメント・OH基間に化学的相互作用の存在が強く示唆された。
(3)セメントをアルコールおよびフェノール類で表面処理をしたセメントと各種樹脂との複合化による曲げ強度および耐水性におよぼす効果について検討した結果、強度、耐水性ともに著しい効果は認められなかった。
(4)ポリマー・セメント複合材料に各種化合物(カテコール、レゾルシノール等)の添加による曲げ強度、および耐水性におよぼす効果について検討した結果、レゾール樹脂に対して3-5wt%のレゾルシノールの添加で曲げ強度が約30%増加した。メラミン樹脂複合材の場合もレゾルシノールの添加により、強度および耐水性が向上した。しかし、カテコールではフェノール樹脂、メラミン樹脂複合材料ともに、同様の効果は認められなかった。
(5)セメントと2価フェノールとの相互作用について、FT-IR、粉末X線回析、DSC/TG等による解明を行ったが、興味ある知見が得られているため、次年度も引き続き実施する。
(6)アルミナセメント、ポルトランドセメント以外の水硬性無機物材料(例えば石膏)とポリマーとの複合材料を作成した結果、石膏の欠点である耐水性が向上した。石膏・ポリマー間の相互作用について、FT-IR、粉末X線回析、DSC/TG等により検討中であり、来年度も継続して実施する。石膏の新しい用途が開ける可能性が出てきた。
(7)破壊力学による材料の解析と評価。強度の経時変化に対する対策についても検討したが来年度も継続して実施する。
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[Publications] 高田朋典他: "高強度ポリマー・セメント複合材料における樹脂および添加剤の効果" セメント・コンクリート論文集. 50. 762-767 (1996)
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[Publications] 高田朋典他: "高強度ポリマー・セメント複合材料の強度発現機構" セメント・コンクリート論文集. 49. 892-897 (1995)
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[Publications] M.Hasegawa,et al.,: "A new class of high strenght,water and heat resistant polymer-cement composite solidified by an essentially anhydrous phenol resin precursor." Journal of Cement and Concrete Research. 25・6. 1191-1198 (1995)
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[Publications] M.Hasegawa,et al.,: "Interactions of phenol resin precursor and calcium aluminates" MRS Symposium Proceedings. 385. 167-171 (1995)
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[Publications] M.Hasegawa,et al.,: "High strength phenol resin-cement composite Part1:Chemistry" MAETA Workshop on High Flexural Polymer・Cement Composite Proceeding. 13-22 (1996)
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[Publications] M.Hasegawa,et al.,: "High strength phenol resin-cement composite Part2:Durability" MAETA Workshop on High Flexural Polymer・Cement Composite Proceeding. 23-33 (1996)
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[Publications] 長谷川正木: "エンプラの化学と応用" 大日本図書, 190 (1996)
