1995 Fiscal Year Annual Research Report
情報記録および画像表示機能を有する塗布型MO膜の開発
Project/Area Number |
07555498
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 陽太郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (50124706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
並河 建 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (40016415)
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Keywords | Bi-YIG超微粒子 / 光磁気記録 / 磁気カード / 磁気光学塗料 / 光磁気効果 / 性能指数 / Bi置換鉄ガ-ネット |
Research Abstract |
本研究では,現在までの蓄積した技術に立脚して,優れた光磁気特性を持つBi-YIG超微粒子粉末を共沈法を用いて合成し、この粉末を用いて塗布法により大面積の磁気光学(MO)薄膜を作製し,その性能向上をはかることを目的とする.さらに,光磁気記録、情報デバイス、磁気カードへの視覚情報の書き込みおよび表示など各種の応用分野の開拓を行う.以下の研究成果を得た. 1)性能指数の高い光磁気効果を持つ微粒子合成 共沈法によりBi置換量をかえたアモルファス微粒子を合成し,これを熱処理することによりBi置換鉄ガ-ネット微結晶粒子の合成に成功した.この微粒子の格子定数の精密測定を行いガ-ネット中のBi置換量の推定を行った結果,低温度で熱処理を行ったほうが,置換可能なBi量の最大値は増大することがわかった.さらに微粒子中の鉄イオンの一部をAlイオンで置換することにより可視域での光吸収が減少し性能指数が増大することがわかった. 2)可視光領域で性能の高いMO膜の作製 高濃度でBiを置換した微粒子をバインダー中に充分分散し磁気光学塗料を作り,この塗料を透明プラスチックシート上にバ-コートすることによりMO膜を得た.この膜の性能指数は可視光波長領域で2(deg)の値を示した.この値は,同量のBiを置換し,スパッタ法で作製したMO膜と同程度の値である.塗布法では粒子をさらに微細化し,塗料に改良を加えることによりスパッタ膜以上の性能を持つ膜が期待できる. 3)磁気記録パターンの可視化 作製したMO塗布膜では多くの磁気記録材料に記録された情報のパターンを直接目で見える情報に変換することに成功している.今後はMO塗布膜に磁気ヘッド等により直接情報を記録できるようにするため,粒子の磁気特性,特に保磁力の制御に関する基礎的研究が必要である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoshiyuki.KAWANO: "Estination of Bi Content in Bi-YIG Particles Prepared by Coprecipitation and Annealing" DENKI KAGAKU. 63. 682-683 (1995)
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[Publications] 河合,紀和: "共沈法によるBi置換YIG微粒子合成と塗布型MO膜への応用" 日本応用磁気学会誌. 19. 213-216 (1995)
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[Publications] 平野,輝美: "種結晶を用いた高濃度Bi置換YIG微粒子の作製" 日本応用磁気学会誌. 19. 748-749 (1995)
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[Publications] Norikazu KAWAI: "Preparation of Bi-YIG Particles for Display Devic" IEEE Trans.on Magn.30. 4446-4448 (1995)
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[Publications] Teruyosi HIRANO: "Bi-YIG Magneto-Optical Coated Films for Visual Applications" IEEE Trans.on Magn.31. 3280-3281 (1995)
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[Publications] 平野,輝美: "磁気光学材料による画像表示" 画像ラボ. 6. 37-38 (1995)