1996 Fiscal Year Annual Research Report
超音波スペクトルスコピーによる表面改質層評価法の実用化に関する研究
Project/Area Number |
07555507
|
Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
成田 敏夫 北海道大学, 工学部, 教授 (60001252)
|
Keywords | ボイラー / 高温腐食 / 硫化腐食 / 局部腐食 / 粒界硫化 / 塩化腐食 / Fe-Cr合金 / 硫化物 |
Research Abstract |
本研究では、電解イオンマイグレーション法によるAgイオン拡散ガラス、イオン交換強化ガラス、セラミックス・金属接合体を、それぞれモデル材料として、超音波を照射したときに発生する表面弾性波の音速測定から、残留応力と表面のゆがみを測定する事を試みた。 ソーダガラス表面にNaとKの交換層を形成したガラスの破断強度は無処理に比較して6倍以上増大する事を明かにし、これはガラス表面に圧縮圧力層が形成されたためであること、さらにイオン交換ガラス表面の音速と破断強度と比較した結果、両者には比較関係が成立する事を見いだした。また、超音波顕微鏡内に小型の曲げ試験機を設置し、ガラスの音速と曲げ応力の関係を測定した。その結果、音速は曲げ応力(引脹)とともに減少した。一方、X-Zモード像の解析から、応力によるガラス表面のゆがみを0.1ミクロンの精度で測定する事ができた。 セラミックス・金属接合体の熱サイクルによる表面歪みと音速の測定から、セラミックス表面の残留応力分布を測定した。Agイオン拡散層の内部組織を撮影することに成功し、そのミクロ組織と欠陥の存在を実証した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 佐藤 芳幸: "ニッケル・クロム合金の高温酸化に及ぼす微量塩化水素の影響" 日本金属学会誌. 61(1). 56-63 (1997)
-
[Publications] 佐藤 芳幸: "鉄・クロム合金の高温酸化に及びす微量塩化水素の影響" 日本金属学会誌. 60(9). 841-847 (1996)
-
[Publications] 野口 学: "鉄・クロム硫化物(Fe, Cr) _1 Sの高温における非化学量論組成" 日本金属学会誌. 60(9). 589-594 (1996)
-
[Publications] 川森重弘: "Fe-CrおよびFe-Mn合金の内部硫化挙動" 材料とと環境. 45(3). 146-151 (1996)
-
[Publications] 野口 学: "低硫黄分圧におけるFe-Cr合金の硫化挙動" 日本金属学会誌. 60(2). 198-204 (1996)