1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555517
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
福澤 康 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10126477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真柄 卓司 三菱電機(株), 名古屋製作所・開発部, 主事
毛利 尚武 豊田工業大学, 工学部, 教授 (90126186)
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Keywords | 絶縁性セラミックス / 形状加工 / 放電現象 / 導電性表面膜 |
Research Abstract |
研究開始年である今年度は、申請者らが開発した絶縁性セラミックスの放電加工法の実用化を目指して、以下の項目について研究を行った。1、どのような絶縁性セラミックスの加工に本方法の適用が可能か。2、最適加工電気条件を調べるため、電圧・電流波形観察システム及び加工実績記録の装置の構築。3、負荷電気回路にLCR回路を挿入して、電気回路による加工特性の変化。この結果、次のような研究成果が得られた。 1、酸化物であるアルミナ(Al_2O_3)以外の、Si_3N_4、Sialon、SiC、ZrO_2、AlN等の絶縁性セラミックスが加工できることを確認した。また、Al_2O_3も補助電極材料を選択することにより加工できることが判明した。2、極間における放電電圧・電流の波形を、出来るだけ多くの加工時間において検出する装置を作製しその性能を確認した。また取り込んだ波形をワークステーションにより、パタン認識を行い、各加工段階における正常放電状態の割合を計算するシステムを開発中である。さらに、加工の進展違伴う工具電極の変位から、補助電極の加工からセラミックスの加工に移るとき、導電性膜をセラミックス表面に形成するための遷移加工領域が存在することが分かった。この遷移領域の長さは、同じ被加工物でも工具・補助電極材料の組合せに異なることが分かった。また放電集中等の異常加工の発生は加工実績によっても検知できたので、これらに相当する放電波形も確認できるようになった。3、入力電気波形を制御することにより、加工特性は変化することが確認できたので、最適入力波形を可能とする放電加工機作製に関する基礎的な情報が得られた。以上結果から、来年度で行う予定である絶縁性材料の放電加工機作製に関する基礎的な情報がほぼ入手できた。
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