1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
西田 稔 愛媛大学, 工学部, 助教授 (60036374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水口 勝志 愛媛大学, 工学部, 助手 (70108405)
荒木 孝雄 愛媛大学, 工学部, 教授 (70029312)
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Keywords | 円筒爆発成形法 / 粒子サイズ / 衝撃波 / 粉体間の三重点 / E / M値 / 密度 / 粉体接合 |
Research Abstract |
本年度は、HV500以上の硬さを有するCo基合金粉体(ステライト)について、その粉体粒径を50μm以下(Sサイズ)、75μm〜100μm(Mサイズ)および125μm〜150μm(Lサイズ)に調整し、粉体を円筒状の容器に封入し、容器の外側に配置した爆薬の爆発によって発生する円筒収束衝撃波を粉体に通過させて粉体成形を行った。検討事項は、成形圧力および成形時間を間接的に変化させる量としてE/M値(E:爆薬質量、M:粉体質量)を変化させ、圧縮成形性に及ぼす粉体粒径および爆轟圧力の影響ついてである。いずれのサイズの粉体を用いても、E/M値を増加させると、粉体の相対密度は容器充填65%より増加し、E/M値が1.5以上で97%の高密度成形体を得ることができた。しかし、顕微鏡で成形体の断面観察を行うと、Sサイズでは、容器外周部の粉体は粉体粒子間の三重点に存在する空隙が著しく減少したが、中心部では粉体が溶融し収縮に伴う割れも認められた。これは、円筒表面から入射され中心部へ向かう衝撃波の圧力が、粉体中での減衰より、収束による圧力上昇の方が大きくなり、粉体同士の高速度衝突や摩擦によって生じたと考えられる。Mサイズにつては粉体間の接合も1部みられたが、溶融部および割れも発生した。Lサイズでは、E/M値2.0〜3.0の範囲で粉体間が接合し、溶融に伴う割れも認められない成形体であった。以上の結果より、緻密で欠陥のない成形体の作製するには、粒径150μm程度の粉体を使用する必要のあることが明らかとなった。本研究で得られた粉体について曲げ試験を実施すると、曲げ強度は130MPa程度であり、この値はステライトバルク材の720MPaに比べると低い値であり、今後焼結処理によって強度を高める必要があった。
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[Publications] 西田稔: "Co基合金粉体の爆発圧縮成形に及ぼす粉体粒度の影響" 溶接学会論文集. 11. 162-167 (1993)
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[Publications] Minoru NISHIDA: "Effect of Particle Size on Explosive Compaction of Co-Based Allot Powder" Trans. of J. W. S.24. 199-204 (1993)