1996 Fiscal Year Annual Research Report
環境汚染物質を高温下で検出可能なモレキュラーシ-ヴセンサーの開発
Project/Area Number |
07555543
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大久保 達也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (40203731)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原野 安土 群馬大学, 工学部, 講師 (90238204)
|
Keywords | ゼオライト / 水晶 / センサー / 分子ふるい / 薄膜 / NOx / SO_2 / イオン交換 |
Research Abstract |
本研究の目的は水晶基板表面にモレキュラーシ-ヴ機能を有するゼオライト薄膜を直接製膜することにより、高温下でも高度な選択性が期待されるNOx、SO_2センサーを開発することである。このような高機能材料を創製することができれば、発電ボイラー、燃焼炉、自動車エンジンの排ガスの情報を燃焼系に即座にフィードバックすることができるので、省エネルギー、環境への負荷の低減の両面で画期的な貢献が期待される。本研究は、21世紀の人類の存続の根幹に関わる「地球環境問題」の解決の重要な一端を担うものであると考えられる。 まずZSM-5を水晶基板表面に薄膜化した。水熱合成条件中に水晶基板を導入することにより、基板上での薄膜化を検討を行った。合成時間,合成溶液中のSiやH_2O濃度やテンプレート剤の種類など、合成条件を種々検討し、本研究で購入したX線回折装置、走査電子顕微鏡で評価を行った。この結果、配向膜を合成可能な条件、結晶サイズを制御可能な条件を見いだした。水晶基板上にAu-Cr電極を作製した後に、製膜を行い、センサーを構築した。なおセンサーとしての評価に際し、コンピューター制御のセンサーシステムを構築した。製膜後、有機物を焼成除去してから、銅でイオン交換を行い、センシングテストに用いたところ、100℃でNOの検出に成功した。 さらにY型ゼオライトの合成条件を探索し、単相の薄膜を製膜可能な条件を確定した。この系では150℃でSO_2の検出が可能であった。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] T.Okubo et al.: "Flux Growth of Milli meter-sized Singl Crystal Alumirate Sodalite" Synthesis of Microporous Materials:Zeolite,Clay and Nanostructure. 189-95 (1996)
-
[Publications] M.C.Lovallo et al.: "Prepavation of Asymmetric Zeolitc L Film" Chem of Materials. 8. 1579-83 (1996)
-
[Publications] H.Tsuchiya et al.: "Zeolite Sensor for Nitrogen Monooxiclr Detection at High Temperature" Proc.of Mater.Res.Soc.(印刷中).
-
[Publications] 大久保達也: "ゼオライト単結晶の育成" ゼオライトニューズレター. 13. 49-55 (1996)
-
[Publications] 佐々木功、大久保達也: "ゼオライトを用いた化学センサー" ペテロテック. (印刷中).