1996 Fiscal Year Annual Research Report
表面処理プロセスにおける亜鉛イオン制御のための亜鉛センサーの試作と実用化
Project/Area Number |
07555571
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
鎌田 薩男 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20041527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 泰一 電気化学計器(株), 特別研究室, 次長
吉留 俊史 鹿児島大学, 工学部, 助手 (60253910)
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Keywords | 亜鉛イオンセンサー / ビスジ(2-エチルヘキシル)ジチオリン酸亜鉛 / テトライソブチルチウラムジスルフィド / 被覆膜炭素棒型イオン電極 / 表面プラズモン共鳴亜鉛イオンセンサー / 電解メッキ浴 |
Research Abstract |
表面処理プロセスにおける亜鉛イオン制御のための亜鉛イオンセンサーの開発と電解メッキ浴の制御を試みた。センサーの感応素子には、ビスチオリン酸亜鉛などのイオン交換体、チウラムジスルフィドなどのイオノフォアについて試みた。それぞれwt%あたりセンサー素子(6)、ポリ塩化ビニル(30)、可塑剤(63)および陰イオン排除剤(1)をテトラヒドロフランに溶解して感応膜溶液を作製し、これを炭素棒に被覆して被覆膜炭素棒型イオン電極として、センサーの特性を検討した。いずれも比較的良い性能を示したが、イオン交換体では、ビスジ-2-エチルヘキシルジチオリン酸亜鉛(Zn-DTP)、イオノフォアではテトライソブチルチウラムジスルフィド(TiBTDS)が良好であった。Zn-DTPおよびTiBTDSを用いた電極の検量線は、いずれも勾配29mV/decade,検出限界は6x10^<-6>M、5x10^<-7>Mでイオノフォアが良好、またpH範囲は4〜7、2〜7でイオノフォアが広範囲での使用が可能であった。また、選択性はイオン交換体より、イオノフォアの方が優れた特性を示した。ただし、イオノフォアの配位原子が硫黄であるためCu(II),Cd(II)およびPb(II)イオンには妨害された。表面プラズモン共鳴現象を利用する亜鉛イオンセンサーも試みた。検出感度は3x10^<-5>であったが、Cu(II),Cd(II)およびPb(II)イオンに対する妨害はなく、異なる選択性を示し、今後、有望なセンサーとして検討する余地を残した。TiBTDSにより試作した亜鉛イオンセンサーを用いて、亜鉛電解メッキ浴の濃度制御を行った。電解浴中の濃度変化を5時間追跡したが、同時に測定した原子吸光法の結果とよい一致を示した。以上より本研究で試作した亜鉛イオンセンサーは亜鉛イオン濃度制御用として十分利用可能であることが分かった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Ogata 他: "Neutral 1,4-Bis(3-thiapentylxanthato)butane as sensing material for Sm(III) ion" Chemistry Letters. 1041-1042 (1995)
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[Publications] D.A.Chowdhury 他: "Sm(III)-selective electrode using neutral bis(thiaalkylxanthato)alkanes" Analytical Chemistry. 68. 366-370 (1996)
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[Publications] M.Lerchi 他: "Selective optical sensing of silver ions in drinking water" Analytical Chemistry. 68. 2041-2044 (1996)