1996 Fiscal Year Annual Research Report
メディカル用超高感度イオン選択性オプト-ドの開発と応用
Project/Area Number |
07555572
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 孝治 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (80154540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山森 伸二 日本光電工業(株), 開発部, 課長(研究職)
志智 雄之 日産アーク(株), 研究部, 表面分析室長(研究職
山本 憲子 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (50051420)
小池 康博 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (60161840)
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Keywords | イオノフォア / イオンオプト-ド / 化学センサー / フロースルー分析 / 光導波路 / 光ファイバー |
Research Abstract |
超高感度のイオン選択性オプト-ドプローブの一つとして、従来から用いられている光導波路型化学センサーとは異なる形式の高感度な新規ポリマー薄膜光導波路型化学センサーを開発した。従来の導波路型センサーは、単に平板光導波路上にセンサー膜を張り合わせており、表層付近のエバネッセント波の光吸収のみをモニターすることになるので、原理的に感度は低い。しかし、本研究で開発したものは、光導波路自体をセンシング層として用いるため、センシング感度が極端に高い。 ここでは、この光導波路型化学センサーの一例として、ニュートラルイオノフォアと変色性色素に基づく高選択的かつ高感度なイオン選択性オプト-ドを開発した。このセンサーのイオン感応膜は、ニュートラルイオノフォアと脂溶性色素を含む可塑化PVC膜であり、これをスピンキャストによってパイレックスガラス上に成膜し、導波路とした。この可塑化PVC光導波路にサンプル溶液を滴下し、色素の最大吸収波長に近いアルゴンイオンレーザー(488nm)をプリズムカプラーを用いて入射させ、PVC膜中を導波してから出射される光の光量をパワーメーターを用いて検出した。また、比較のため、同じ伝播距離を持つ従来型のエバネッセント波吸収方式のセンサーも作製し、感度の比較を行った。可塑化PVC光導波路センサー及び、スパッタリングによって作製したCorning7059光導波路上に、同じ可塑化PVC膜を成膜したエバネッセント波吸収型の光導波路センサーを用いた場合のナトリウムイオンへの応答曲線を比較したところ、明らかに可塑化PVC光導波路センサーの方が高感度であることがわかった。このイオンセンサーは感応物質として使用するイオノフォアの選択によって異なるイオンの選択的検出が可能である。このような形式の光センサーはセンサー部面積を減らすことでさらに小型化が可能である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Dwi Siswanta: "Novel Neutral Anion Ionophores Based on Fluorinated (Poly) Ether Compounds as a Sensory Molecule for an Ion-Selective Electrode" Chemistry Letters. 195-196 (1997)
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[Publications] Hideaki Hisamoto: "Ion Sensitive and Selective Active Waveguide Optodes" Analytica Chimica Acta. in press (1997)
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[Publications] Dwi Siswanta: "Novel Hg2+-Ionophores Based on N-Hydroxylamide Derivatives as a Sensory Molecule for an Ion-Selective Electrode" Chemistry Letters. 1011-1012 (1996)
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[Publications] Dwi Siswanta: "Structural Ion Selectivity of Thia Crown Ether Compounds with a Bulky Block Subunit and their Application as an Ion Sensing Component for an Ion-Selective Electrode" Analytical Chemistry. 68. 4166-4172 (1996)
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[Publications] Hideaki Hisamoto: "Theory and Practice of Rapid Flow Analysis Based on Optode Detection and its Application to pH measurement as a Model Case" Analytical Chemistry. 68. 3871-3878 (1996)
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[Publications] Koji Suzuki: "Design and Synthesis of Sodium Ion-Selective Ionophores Based on 16-Crown-5 Derivatives for an Ion-Selective Electrode" Analytical Chemistry. 68. 208-215 (1996)
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[Publications] 鈴木孝治: "「最新の分離・精製・検出法」第1編・第3章・第2節" "オプト-ド"(掲載準備中), (1997)