1995 Fiscal Year Annual Research Report
糖の位置及び立体選択的ホスホン化と抗腫瘍剤、抗HIV剤の開発
Project/Area Number |
07555588
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
山本 巌 信州大学, 繊維学部, 教授 (60021169)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加坂 達司 根本特殊科学(株), 研究員
藤本 哲也 信州大学, 繊維学部, 助手 (90209099)
|
Keywords | ホスフェニウムイオン / ホスホン化糖 / 不飽和糖 / 抗HIV剤 / 抗腫瘍剤 |
Research Abstract |
従来より本申請人らが研究を行っていた不飽和アルコールとホスフェニウムカチオンの反応の知見を基にして、不飽和基を有する単糖類とホスフェニウムカチオンとの反応を行うことによりカルボカチオン中間体を経由し、P-C結合を有する新規な糖誘導体が得られることを予測し実験を行った。 先ず、入手容易なD-グルコースから6段階で得られる4、6-ベンジリデン-D-アラールを用いホスフェニウムカチオンとの反応について検討したところ、予想どうり、D-アラールの3位にリン原子団が直接結合した新規不飽和糖誘導体が位置及び立体選択的に得られた。また、L-ラムナ-ルを反応基質として用いた場合も3位にリン原子団が直接結合した新規不飽和糖誘導体を得ることに成功した。これら、ホスホン化糖誘導体は、1位に不飽和基を有することから、塩基を導入することにより核酸類縁体に誘導できると考えている。さらに、メチル-4、6-ジ-O-アセチル-2-エノピラノシド誘導体を用いた反応では、糖の1位でホスホン化が起こり核酸類縁対への誘導には不適当であることが判明した。しかし、この場合は、保護基を除去することにより水溶性のホスホン化糖が得られると予想されるので、逆転写酵素阻害剤等に応用すべく検討中である。これらの結果については、Heterocycl.Commun.に投稿し現在印刷中である。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 加坂、藤本、山本、他: "Phosphonylation of Sugar Derivatives using Phosphanylium Cation" Heterocycl. Commun.(印刷中).
-
[Publications] 加坂、藤本、山本、他: "Functionalization of Aminophosphonic Chlorides and Synthesis of Phosphorus Heterocyclic Compounds" Posphorus, Sulfur, and Silicon and related Elements. (印刷中).