1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555590
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Section | 試験 |
Research Institution | Kurashiki University of Science and the Arts |
Principal Investigator |
萬代 忠勝 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (80131621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三国 克彦 塩水港精糖(株), 糖質研究所(細胞培養), 第一研究グループ課長
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Keywords | カルボン / C環 / クロロメチルオキサゾリン / メチルエステル / タキソ-ル |
Research Abstract |
我々は、カルボンからC環のシントンとなるエステルを高立体選択的に合成する経路を確立した。まず、カルボンをメタノールを溶媒として、NaOH-H_2O_2(30%)でエポキシ化した。これをLiBH(sec-Bu)_3で還元し、β-アルコール体に変換した。これをMOMClで保護した後、イソプロペニル基をOsO_4でジオール体に変え、続いて、NaIO_4で酸化開裂することによってアセチル基に変換した。これにジクロロメタン中m-CPBAを作用させ、Baeyer-Villiger反応によりアセテートに変えた。更に、K_2CO_3を塩基に用いてメタノール中でエステル交換を行ない、アルコールを得た後、ケイ素の保護を掛けた。エポキシ体をLDAで処理することにより、アリルアルコール体に変換した。このとき、開環反応は高位置選択的に進行し、3級アルコールのみが得られた。このアルコール体をJones酸化してエノン体に変換した。続いて、MeLi/CeCl_3によりメチル基を導入したところ、α-アルコール体とβ-アルコール体が夫々84%及び5%の単離収率で得られた。α-アルコール体をNaH/cat.KH存在下、クロロメチルオキサゾリンを反応させてエーテル体を調製した。これを強塩基で処理すると[2,3]Wittig転位が進行し、アリルアルコール体が効率良く得られた。オキサゾリン骨格をMeI更にNaOHで処理してカルボン酸に変換した後、ジアゾメタンでメチルエステル体に変換した。
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