1995 Fiscal Year Annual Research Report
空力弾性テ-ラリング技術の超音速輸送機への応用に関する研究
Project/Area Number |
07555606
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
磯貝 紘二 九州大学, 工学部, 教授 (90253509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新本 康久 九州大学, 工学部, 助手 (30226352)
山崎 正秀 九州大学, 工学部, 助手 (00038085)
室園 昌彦 九州大学, 工学部, 助教授 (10190943)
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Keywords | 超音速輸送機 / 空力弾性テ-ラリング / 複合材料 / フラッタ |
Research Abstract |
本研究の目的は、複合材の著しい特徴の一つである異方性(強さや剛性が繊維の方向によって異なる性質)を積極的に利用して、航空機の翼の空力弾性特性(フラッタと呼ばれる破壊的な自励振動現象等)を大幅に向上させる(例えば、フラッタの起こりにくい翼を設計する)技術、すなはち空力弾性テ-ラリングを、次世代の超音速輸送機の主翼に適用するための技術を確立することである。 本年度は、第2世代超音速輸送機主翼として期待されるアロ-ウイングに対するテ-ラリング効果を検討するために、まず、アロ-ウイングのような低アスペクト比翼にも高精度が期待される有限要素法(FEM)に基ずく振動解析プログラムを開発し、このFEMコードと既存のフラッタ解析コードを結合することにより、アロ-ウイングに対するテ-ラリング効果を検討するための設計コードを完成させた。この設計コードを検証する目的で、複合材平板を芯材とするアロ-ウイングの低速風洞試験模型を設計・製作した。この風洞試験模型の振動試験および風洞試験は次年度に行い、設計コードの評価を行う予定である。さらに、この低速風洞試験模型の芯材となる複合材平板の繊維方向をパラメトリックに変えた場合のアロ-ウイングのフラッタ特性を(設計コードを用いて)検討した結果、テ-ラリングを行うことによって、約65%ものフラッタ速度の改善が可能なこと等が明らかになった。
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