1996 Fiscal Year Annual Research Report
スクラムジェット用プラズマト-チの着火・保炎および耐久性能の向上に関する研究
Project/Area Number |
07555608
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
木村 逸郎 東海大学, 工学部, 教授 (20010697)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀澤 秀之 東海大学, 工学部, 講師 (30256169)
橘 武史 九州工業大学, 工学部, 助教授 (50179719)
|
Keywords | 電気放電 / プラズマト-チ / 超音速燃焼 / スクラムジェット / 分子分光分析 / 着火・保炎 / 電極形状 |
Research Abstract |
スクラムジェットの燃焼器における着火、保炎に対して、流路壁面で直接アーク放電を行わせる方式を開発しその能力を調べた。直接アーク放電方式においては、通常のプラズマジェットに較べて活性化学種の注入がより効果的に行われる。次の結果が得られた。(1)壁面に沿ってフラットに取り付ける放電電極は、陰極を上流に、陽極を下流におきその間からキャリアーガスを垂直に吹き出したとき、アークの安定性、またその着火、保炎能力が優れている。(2)ステップの上段面を陰極、下段面を陽極とし、ステップの下角で流れに水平にキャリアーガスを吹き出す形式も有用である。(3)アーク用キャリヤ-ガスとして空気-燃料混合気を用いることは一つのよい選択である。 低電力(100W以下)で安定に作動し得る高性能プラズマジェットの研究、開発を行った。本研究では特に陰極、陽極間距離、陽極形状・寸法について詳細に検討し、次の結果が得られた。(1)高電圧電源を使用しかつ安定抵抗を大きくすることで、大気圧下で低電力で安定に作動する窒素プラズマジェットを実現することができる。(2)性能評価実験(熱効率及び温度測定)より、陰極・陽極間に絶縁材(BN)を挿入した新型ノズルを使用した場合、また陰極・陽極間を長くした場合に、より高性能が得られることがわかった。(3)陽極の形状については、そのスロート長さが短い方がより高性能を得ることができる。しかしながらスロート直径に関しては、熱効率または温度のどちらを優先するかによってその最適値が異なる。現在、九州工業大学超音速燃焼装置を用いて、本低電力プラズマジェットの着火、保炎能力の検討を行っている。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 加藤亮一: "Numerical Simulation of Flame-Stabilization and Combustion Promotion by Plasma Jets in Supersonic Air Streams" Proc.26^<th> International Symposium on Combustion. (印刷中). (1996)
-
[Publications] 大久博道: "Control of Soot Emission of a Turbulent Diffusion Flame by DC or AC Corona Discharges" 26^<th> International Symposium on Combustion: Work-in-Progress Poster Session. 169 (1996)
-
[Publications] 大久博道: "コロナ放電による炭化水素乱流拡散火炎のすす抑制に関する研究" 日本機械学会論文集B編 掲載決定. (1997)
-
[Publications] 平川哲也: "アーク直接注入による超音速流中の着火" 日本航空宇宙学会誌. 45・517. 125-127 (1997)
-
[Publications] 加藤亮一: "高速気流中におけるプラズマジェットによる着火・保炎の数値解析(第2報)" 第36回航空原動機・宇宙推進講演会講演集. 243-248 (1997)
-
[Publications] 堀澤秀之: "低電力型プラズマジェットの高効率化に関する研究" 日本機械学会第73期通常総会講演会講演論文集(III). No.96-1. 439-440 (1996)