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1996 Fiscal Year Annual Research Report

3次元図像シミュレーションシステムによる平安京CGデータベースの構築

Research Project

Project/Area Number 07555650
Research InstitutionKYOTO UNIVERSITY

Principal Investigator

東樋口 護  京都大学, 工学研究科, 助教授 (50026366)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 橋本 清勇  京都大学, 工学研究科, 助手 (50273470)
高橋 康夫  京都大学, 工学研究科, 教授 (60026284)
Keywords平安京 / データベース構築
Research Abstract

本研究では、3次元図像シミュレーションシステムを利用して、京都を事例に、2次元・3次元図形情報、文字情報をリンクさせ、それらを建築・都市デザインの分野で応用可能かどうかを検討した。本年度は、主に次の2点について検討を行った。(1)新しく登場したGIS(Geographic Information System)アプリケーションを対象に加えて、既存のデータを現行システム上で、ビジュアルかつインタラクティブなデータベースとして構築する上での課題、(2)構築されたデータベースを建築・都市デザインの分野での利用可能性、特に現在の町並み・建築デザインの分析をする上での利用可能性。その結果、以下のような知見を得た。
(1)データベース構築:GISを検討するために、アプリケーションとしてInformatix社が提供するSISを、地理情報として国土地理院発行の数値地図を用いた。その結果、文字情報、画像情報および2次元情報とのリンクは十分実用可能なレベルに達しているが、建物の立面方向の情報については、改善の余地があることが明らかになった。
(2)建築・都市デザイン分野でのCGデータベース利用:京都都心部の姉小路通沿いの建物を対象として、そのファサードを採取し町並みおよび建築デザインの分析を試みを行い、建築・都市デザインの分野でCGデータベースを活用する上での具体的利用方法および現システムの課題について考察を行った。その結果、CGデータベースは、町並みを分析する際に、色彩、ファサード形状、スカイラインを総合的に把握する上で有用であること、しかし一方で、通りのパースペクティブな図像の合成、建築物の合成と評価、等を行う上で相応のプログラミングが必要であること、が明らかになった。
以上から、現システムによるCGデータベース構築には、現在なお新たな技術的開発を必要とするものの、GISの登場などにより、建築・都市デザイン分野での応用が可能であると言える。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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