1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07556005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山口 淳一 北海道大学, 農学部, 助教授 (80001478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 肇 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (20091530)
高柳 滋 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50013529)
岩間 和人 北海道大学, 農学部, 助教授 (70144219)
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Keywords | 植物体表面電位 / 作物 / 水分ストレス / 前置増幅部 / インゲンマメ / バレイショ / イネ / ア-ス |
Research Abstract |
1.電極の改良: 当初開発した高入力インピーダンス前置増幅部(プリアンプ)の旧試作機では、植物体への取り付けの便を考慮して小型のケース(10x15x20 mm)を使用した。このためプリント基板内で入力端子の漏洩電流のガードが不完全となり、測定中に入力端子がオープンな状態で継続するとアンプが破壊することがあった。これを防止するため、やや大型のケース(10x25x25 mm)を使用し、ガードを強化した。 2.電極の製作: 改良タイプの前置増幅部を20個、また専用中継器および電源を5組製作した。 3.測定電位の精度: インゲンマメを供試して、測定電位の精度をエレクトロメータを用いて検定したところ、種々の接続方法において両者の測定結果が一致し、試作電極の測定精度は極めて高かった。 4.測定法の検討: 従来は不平衡入力法を採用してきたが、劣悪な外部雑音やハムに対処するため平衡入力法についてポット栽培したインゲンマメを用いて比較した。両者とも相対的な変動パターンは類似したが、絶対値には差異が認められ、この原因としてア-スが問題であると推定された。 5.植物体の水分状態と表面電位: 灌水処理したバレイショ圃場において、電極を銀線を用いて植物体へ接続し、表面電位を2カ月間連続して測定したところ、極めて安定した電位が検出できた。しかし、ポット栽培したインゲンマメの実験結果とは電位の正負が一致しなかった。この差異が作物種の差異に起因するかどうかを次年度に検討する。 6.植物体の栄養状態と表面電位: 水耕培養したイネの茎に旧試作機(電極)を0.1 M KC1溶液を介して接続したが、表面電位は測定条件(日時・気象・個体・ポット容量など)により大きく変動し、栄養状態との密接な関係は認められなかった。気象要因、特に湿度に対する電極の安定性とア-スに問題があると推察され、次年度の検討課題とする。
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