1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07556019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中西 友子 東京大学, 農学部, 助教授 (30124275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 誠 浜松ホトニクス(株), システム事業部, 研究員
松林 政仁 日本原子力研究所, 東海研究所, 研究員
松本 聡 東京大学, 農学部, 教授 (20032295)
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Keywords | 中性子ラジオグラフィ / 非破壊計測 / 水分動態 / 植物 |
Research Abstract |
植物組織中の水分動態を得るため、(1)X線フィルムを用いて中性子ラジオグラフィ像を得る方法、ならびに(2)CCDカメラを用いて像を得る方法の、両方の実験装置のセットアップを行い、ハード面は約80%完了した。(1)では、高感度CCDカメラを農学部に設置し、原子力研究所で得られた、X線フィルム上の植物の水分像の、読み取りの段階に入っている。中性子ラジオグラフィ像から水分量を定量的に読み取るための、コンピュータソフトは、現在浜松ホトニクスで作成中である。また冷中性子を用いる、X線フィルム法の予備実験も開始し、熱中性子線を用いた像より、はるかにコントラストの高い像が得られ始めている。冷中性子照射場は、2x5cmと小さいため、ビームをスキャンさせなければならないが、スキャンスピード、試料位置などの検討を行っている。(2)では、CCDカメラのしゃへい装置の設置、および中性子を光に変換するコンバータからカメラに導入する、鏡を用いた光学系の組み立てが完了した。CCDカメラを用いる時には、X線フィルム用とは異なる高感度の螢光コンバータの開発が必要であり、その検討は原子力研究所で進めているが、リチウムを塗布したコンバータの調整が完了し、性能試験の段階に入っている。両者の手法において、現在最も大きな問題は、分解能の評価方法である。計算によらず、実験から分解能を求めるためには、標準試料が必要であるが、X線や電顕用の標準試料で試みたが、中性子線による像ができないので、現在単子葉植物の葉脈を用いることを検討している。
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