1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07556026
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Research Institution | Hiroshima Bunkyo Women's Junior College |
Principal Investigator |
益淵 正典 広島文教女子大学短期大学部, 教授 (00116667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 優毅 産業医科大学, 医学部, 教授 (00028680)
田中 俊憲 長崎県総合農林試験場, 新技術開発部, 研究員
林 鷹治 たかの橋中央病院, 院長
重田 征子 広島大学, 工学部, 助教授 (10034381)
小埜 和久 広島大学大学院, 工学研究科, 教授 (10144883)
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Keywords | アレルギー / スギ花粉症 / スギ花粉ワクチン / スギ花粉症治療用抗原 / 主要抗原以外の抗原 / 結膜反応性スギアレルゲン |
Research Abstract |
『ホヤ喘息』や『ダニアレルギー』の治療用抗原に関して蓄積してきた知見を基に、スギ花粉症治療薬の研究を行った。まず、スギ花粉蛋白質の抽出法の検討を行った。NaHCO_3抽出(CJP-N)では、F画分にCryj1、J画分にCryj2の溶出がみられ、Crij1とCryj2の精製に適していたが、PBS抽出(CJP-P)ではよりアルカリ性の弱い画分に様々にアルカリ性度の異なるCryj1、Cryj2、その分解物、及び主要抗原以外の抗原の溶出がみられた。 次に、スギ花粉中のCryj1、Cryj2以外の抗原の存在と、アレルゲンとしての寄与を検討した。CJP-PのSDS-PAGEブロット後のIgE染色では分子量の異なる10個のバンドがみられ、これらは全てCryj1、Cryj2とは異なっていた。Cryj1、Cryj2はSDSで変性を受けてIgEと全く反応しなかった。患者血清を主要抗原で中和後、患者IgEと反応した抗原量を見積った。実験は15人のスギ花粉症患者血清すべてで、主要抗原以外の抗原と反応した。反応は患者による個人差があった。これらの結果を基に、減感作治療用抗原の検索を行い、アレルゲン性が強く、抗体IgGを作る能力が高く、粘膜反応性(結膜反応)をもたず、分子量が1万から10万の間にある抗原、CJP-PのC画分がノミネートされた。この画分は主要画分を含んでいない。今後、主要画分との混合などを検討して、さらに有用なワクチン開発の工夫が必要である。一連の抗原検索中に、イオン交換で分画したCJP-P画分のSDS-PAGE後の、蛋白質のN-末端側のシークエンスを分析した結果、Cryj1のN末端側の分解物(p15)とC末端側の分解物(p29)を発見し、p29が発症抗原である可能性を示唆した。今回我々はスギ花粉ワクチン用抗原を得るために様々な検索を行い、ノミネートされた蛋白質は出てきたがまだ特定するには至っていない。今後、これらの蛋白質の中からさらに効果的なワクチンを開発する方向に向けて研究していく予定である。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] S.Fujii: "Identification of T-cell epitope sequences on an important mite antigen." Clin.Exper.Allergy. 27. 1086-1094 (1997)
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[Publications] S.Fujii: "Human T cell responses to reconbinant mite antigens of Dermatophagoides farinae." Clin.Exp.Immunol. 108. 284-288 (1997)
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[Publications] A.Fujikawa: "Cloning and characterization of a new allergen,Mag3,from the house dust mite,Dermatophagoides farinae:Cross-reactivity with high-molecular-weight allergen." Mol.Immunol.33. 311-319 (1996)
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[Publications] S.Fujii: "B cell mitogenic activity of house dust mite,Dermatophagoides farinae,antigens." Immunol.Let.49. 37-42 (1996)
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[Publications] T.Aki: "Immunochemical characterization of recombinant and native tropomyosins as new allergen from the house dust mite,Dermatophagoides farinae." J.Allergy Clin.Immunol.94. 74-83 (1996)
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[Publications] 麻奥 良子: "気管支喘息に対するコナヒョウダニ排泄物抗原画分による減感作治療法の試み" アレルギー. 44. 692-700 (1995)
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[Publications] S.Shigeta: "High molecular-size mite allergens with high carbohydrate content in mite extract containing mite feces of Dermatophagoides farinae." Jpn.J.Allergol.44. 170-171 (1995)
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[Publications] 小埜 和久: "喘息の科学" 化学と生物. 34. 153-160 (1996)
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[Publications] 城 智彦: "過去33年間に経験した職業性喘息とその問題点" 広島県立病院医誌. 27. 29-44 (1995)
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[Publications] 城 智彦: "Dermatophagoides farinae(コナヒョウダニ)の診断、治療用抗原について" 広島県立病院医誌. 28. 15-20 (1996)
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[Publications] 城 智彦: "コナヒョウダニ(Dermatophagoides farinae)より分離した新ダニ抗原Derf 11について" 広島県立病院医誌. 29. 25-32 (1997)