1995 Fiscal Year Annual Research Report
放射光螢光X線イメージングによる水棲生物の新しい生体履歴研究法の開発
Project/Area Number |
07556046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塚本 勝巳 東京大学, 海洋研究所, 教授 (10090474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井ノ口 敏雄 (株)マルトー, 技術企画室, 研究技術顧問
尾形 潔 日立生産技術研究所, 第2部24研, 研究員
小松 輝久 東京大学, 海洋研究所, 助手 (60215390)
中井 泉 東京理科大学, 理学部, 助教授 (90155648)
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Keywords | 放射光 / 螢光X線イメージング / 硬組織 / 回遊履歴 / 生体履歴 / Sr / 耳石 / 環境変動 |
Research Abstract |
当研究計画の初年度にあたる本年は以下の項目について検討した。その成果の概要は以下の通りである。 1.X線分析システムの試作:X線発生装置を新規に購入し,現有の試料ビデオモニターシステムに,制御解析用コンピューターシステムと組み合わせて2次元螢光X線分析測定システムを構築した。また通常のX線管球による光源のもとでも使えるよう設計し,主成分元素については実験室においても分析できるよう工夫した。さらにパーソナルコンピューターによる定性・定量用ソフトを開発し,標準試料の分析によって,システムの定量性について検討を加えた。 2.指標元素の検索:Sr,Mg,Cu,Zn等,硬組織中の微量元素の濃度を検討した結果,環境変動をもっともよく反映する元素としてSrが指標として最適であることがわかった。 3.標本作成法の検討:硬組織試料の包理,切断,研磨の方法について検討し,放射光X線分析の試料ステージに最適な標本作成技術を開発・確立した。 なお,長期の野外環境モニタリングについてはセンサの納期が遅れたため実施を見合わせた。この点を除けば本年度はほぼ当初の計画通り順調に研究は進んだ。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K. Tsukamoto: "Japanese eel population and human impact on the resources" Proceeding Fourth LIPI-JSPS Joint Seminar on Marine science. 85-89 (1995)
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[Publications] S. Homma: "Site-specific distribution of copper, selenium, and zinc in human Hidney by synchrotron radiation induced X-ray flurescence" Nuclear Instaruments and Methods in physics Research. B103. 229-232 (1995)
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[Publications] 沼子千弥: "ヒザラガイの歯に濃集した鉄のX線吸収微細構造法による状態分析" 分析化学. 44. 821-827 (1995)