1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07556051
|
Section | 試験 |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安部 征雄 筑波大学, 農林工学系, 教授 (70015808)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 義之 片平エンジニアリングインターナショナル, 技術部, 部長
小島 紀徳 成蹊大学, 工学部, 教授 (10150286)
尾崎 益雄 前橋市立工業短期大学, 建設工学科, 教授 (00113283)
山口 智治 筑波大学, 農林工学系, 講師 (40015839)
|
Keywords | 土壌水分制御 / 蒸発促進 / 湿害対策法 |
Research Abstract |
人工蒸発装置の各ユニットの基本的機能の確認追加試験を行い、改良点および現実的可能性などについて検討した。蒸発部については、蒸発材の材質・形態と環境変数との関係を実験的に検討し、蒸発促進効果に及ぼす要因の最適条件を検討するに必要なデータが得られた。吸水部については、飽和土壌からの吸水能並びに地下土壌部の被吸水影響圏の評価を行ったが、蒸発促進材の周辺部においては土壌水分の低下が認められるものの、土壌の透水性が低くなると、急速な土壌溶液の移動が困難になり、集水に対する検討が必要であることが確認された。その結果、今後の検討方針として、排水や余剰水を溜め池や低地に貯留して蒸発を促進させ、目的を達成することのほうが現実的ではないかとの考えが得られた。 また、土壌溶液および排水を蒸発装置により処理するときに蒸発部に集積・捕集される塩類の効果を実験的に検討した。すなわち、塩類を含む溶液が蒸発材を経由して大気中に水分を蒸発させることにより、塩類は蒸発材に捕集され、排水中に蓄積しないので貯留排水の塩類濃度を高めないことが可能であることが確認された。しかし、捕集塩類の蓄積による蒸発への影響やその処理に対する検討が必要となることも確認された。
|